 
私たちの心や身体に、さまざまな効果をもたらす植物の香り。
現在では、医療の現場でもエッセンシャルオイルを使ったアロマセラピー(芳香療法)が取り入れられ、また、ヒーリングのアイテムとして人気が高まるなど、新たに注目を集めています。
では、なぜ私たちは香りで癒されるのでしょうか?
暮らしの中に、どのように取り入れればいいのでしょうか?
そんな植物の香りに関する疑問を探りながら、エッセンシャルオイルの本当の魅力をお届けします。
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| ふくよかな香りが魅力のラベンダー |
| 「香りの女王」と呼ばれるラベンダー。その深みのあるフローラルな香りは日本でもとても人気があり、生活の中で広く愛用されています。ドライフラワーにして部屋に飾ったり、ポプリやスティックをクローゼットの香り付けにしたり。他にも石鹸や香水の材料に使われるなど、さまざまなところでその香りを楽しむことができます。また、ラベンダーのリラックス効果も広く知られています。たとえば、ラベンダーのエッセンシャルオイルをお風呂に入れてゆったりくつろぐことで、目が冴えて眠れない夜でも心地よい眠りへと導いてくれます。 |
| 大変貴重な南仏プロヴァンス産の野生のラベンダー |
数あるエッセンシャルオイルの中でも、もっとも人気の高いラベンダー。日本で一般に販売されているものは、単に「ラベンダー」と表記されているものがほとんどです。ところがひとくちにラベンダーといっても、野生のラベンダー、ラベンダースピカ、ラベンダーステカスなどその種類と効能はさまざまなのです。
その中で“ラベンダーの中のラベンダー”といわれているのが、南仏プロヴァンス産の野生のラベンダー“lavandula vera”です。もともとは、南仏プロヴァンス地方の高い山々の岩場という厳しい環境の中で、美しくもたくましく生息していた野生のラベンダー。かつてはそれを1本1本女性たちが手摘みし、エッセンシャルオイルをつくったということです。しかし、現在いわれる「野生」とは、ラベンダーの原種のことを指します。遺伝子組み替えなどの品種改良が行われていない原型のことで、ラベンダー本来の優れた有効成分がたっぷり含まれているのです。 |
| 酢酸リナリルとリナロールが特徴的な有効成分 |
| ラベンダーのもっとも特徴的な有効成分は、酢酸リナリルとリナロールです。酢酸リナリルには自律神経を調整し、興奮を鎮める作用、また痛みや炎症を鎮める作用などがあり、リナロールには、殺菌作用や免疫力を向上させる作用などがあります。この2つの有効成分を合わせて6割を占めていなければ、本当の意味でのラベンダーとはいえません。しかもこの2つの比率も大切で、酢酸リナリルが3割近く、リナロールが4割近くであることが必要です。その条件を満たした高品質のものが野生のラベンダーなのです。一方、ラベンダーステカスやラベンダースピカなどのように、2つの有効成分が含まれていてもその比率が違っていたり、もしくはまったく含まれていないものもあります。香りだけを楽しむのであればそれでも充分ですが、鎮静作用や鎮痛作用などメディカルケアとしての効果まで望むのであれば、やはり野生のラベンダーが一番といえるでしょう。
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| あまりにも有名なリラクゼーション効果
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| ラベンダーといえばリラクゼーションといわれるくらい、その効果は有名です。ラベンダーの香りが不安感や緊張をほぐし、心を落ち着かせてくれるのです。ラベンダーのエッセンシャルオイルは、花の先端と葉から抽出されます。その芳香成分は、おもに大脳の視床の裏側にある縫線核を刺激し、その刺激によって脳の中でセトロニンなどの物質が分泌され、鎮静・鎮痛などの優れた作用をもたらします。また、ラベンダーの芳香成分は自律神経と深く関わりのある視床も刺激し、その刺激により自律神経を調整します。そのため、リラクゼーション効果をもたらすというわけです。 |
| 火傷などを治す優れた効果と防虫効果
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リラクゼーション効果以外に、日本ではあまり知られていないのがラベンダーの優れた消毒作用。ヨーロッパでは古代から薬用植物として活用され、人々は浴槽に入れて沐浴を行ったり、傷口を洗うことに使用しました。実は英名の“lavender”は、ラテン語の“lavare”(洗う)という言葉が語源になっています。
また、近代ではフランス人の化学者ガットフォセが、ラベンダーのエッセンシャルオイルの火傷に対する優れた効果を発見。実験中に手に火傷を負った彼が、とっさにラベンダーのエッセンシャルオイルにその手をつけたところ、火傷の傷は化膿することなくきれいに治ったという偶然の産物でした。ラベンダーは皮膚の再生を促して傷を治す作用に優れ、火傷、虫さされ、吹き出物などに非常に効果的なのです。
もうひとつヨーロッパでは一般的に知られているのが、ラベンダーの防虫効果。ヨーロッパの人々は、昔からラベンダーの花穂の入ったサシェ※を虫除けとして、肌着などの引き出しに入れていました。現在でもラベンダーは“クローゼットの香り”といわれるくらい、ヨーロッパの人々の生活に溶け込んでいます。
※サシェ(sachet):匂い袋のこと |
| ラベンダーの上手な使い方 |
最後に、自宅で手軽にできるラベンダーの活用法をご紹介しましょう。
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マッサージオイルとして |
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マッサージオイルをつくってみましょう。マッサージオイルの濃度は2%を目安にします。たとえば、20mlのキャリアオイル※の場合、最大で10滴までのラベンダーをブレンドします。マッサージオイルはつくり置きせず、1回分ずつ使い切るようにしてください。
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キャリアオイル
ホホバオイル、スイートアーモンドオイルなどの植物油。キャリアオイルの“キャリア”は「carry(キャリィ)」(運ぶ)を表し、エッセンシャルオイルを希釈して「体内に運ぶ」、つまり吸収を助ける働きをする。 |
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ラベンダーのマッサージオイルは、全身のマッサージにご使用になれます。ただし、長期間のご使用は効果に影響を及ぼす場合もありますので、2ヵ月くらい使用されたら2週間ほど別 のオイルに切り替えるなど、休みを入れるようにしましょう。
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ローションとして |
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肌のタイプ別に、使われるエッセンシャルオイルが異なります。
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乾燥肌:ラベンダーとゼラニウム |
(例)ラベンダー5滴、ゼラニウム3滴 |
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普通肌:ラベンダーとローズ |
(例)ラベンダー6滴、ローズ2滴 |
| ・ |
脂性肌:ラベンダーとイランイラン |
(例)ラベンダー6滴、イランイラン1滴 |
作り方は・・・
| (1) |
遮光ビンに無水エタノールを2mlくらい入れます。アルコールが苦手な人はご使用にならないでください。 |
| (2) |
そこへ肌タイプ別のエッセンシャルオイルを、合わせて7、8滴入れます。 |
| (3) |
さらに精製水8ml(アルコールフリーの方は10ml)を加えて、よく混ぜれば出来上がり。 |
アルコールは酸化防止のためと、エッセンシャルオイルと精製水を混合させるために使用します。アルコールフリーの場合は、出来上がったローションをご使用になる前によく振ってください。また、ローションは3ヵ月以内に使い切るようにし、アルコールフリーの場合は1ヵ月以内に使い切るようにしてください。 |
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アロマバスとして |
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お風呂に数滴入れて入浴しましょう。エッセンシャルオイルは水分と混ざりにくいので、よくかき混ぜてください。ただし、エッセンシャルオイルの有効成分は熱に弱いので、適温で行ってください。
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火傷に、虫さされに |
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原液のまま手に取り、火傷や虫さされの部分に直接つけます。
(エッセンシャルオイルによっては原液でのご使用はできないこともあります。ご注意ください 。)
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熱がでた時に |
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原液をそのまま手に取って、首のリンパに直接擦り込みます。
(エッセンシャルオイルによっては原液でのご使用はできないこともあります。ご注意ください。)
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マッサージオイルもローションも、材料さえ揃えてしまえば驚くほど簡単につくれます。自分でつくったお気に入りのローションで全身スベスベに・・・、気持ちのよいものですね。あなたもあなただけのオリジナルブランドをつくってみてはいかがでしょう。
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<次回は…>
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