2001.2.16号




まだまだ寒い日は続きますが、太陽の光だけはキラキラしてきて、「もう春なのね」とワクワクします。そんな新しい季節の予感がすると、いままでのメイクがなんとなくやぼったく感じられませんか? いつもと同じメイクをしているのに時代遅れになってしまったような気分というのでしょうか・・・。そこで、ファッションショーや広告の撮影などで活躍中のメイクアップアーチストの太田年哉さんに、春らしいきれいな肌のための「ベースメイクのポイント」「年齢別のメイク」「この春のメイクのコツ」を教えていただきました。

 街を歩いていると、道行く女性はみなさんとてもきれいで、お化粧も楽しんでいるなあとつくづく感心します。でも「もうちょっと違う色を選べばもっとステキなるのに」「肌がもう少しきれいに仕上がっていればよかったのに」と残念に思うことがよくあります。メイクの基本はきれいな肌作りですから、ベースメイクを中心に、街で気になったメイクのことをお話しましょう。


ベースメイク・ポイント1〜ファンデーションの選び方

■ファンデーションの色が白すぎませんか?

 ファンデーションの色が肌に合っていない人が多いですね。白すぎる場合がほとんどです。特に昼間は、太陽の光をあびてよけいに肌が白く見えてしまいます。顔が真っ白で首が黒いと顔が浮いてしまってヘンですし、黒ずんでみえる首はおばさんぽく見えます。首よりもワンランク濃いファンデーションを選ぶくらいがちょうどいいんです。

■肌の色にあわせやすい国内メーカーのファンデーション

 欧米のメーカーのファンデーションはもともと白人の肌に合わせて作っているので、ピンクっぽい白めの色が豊富です。もちろん、最近はどのメーカーもアジア向けにオークル系ファンデーションも作っていますから、自分の肌にぴったりの色が選べることもあります。でも、ファンデーション選びに自信がないなら、日本人の肌に合わせて作っている国内の化粧品メーカーのほうが、肌の色にぴったりのファンデーションを見つけやすいでしょう。

■コンシーラーの色が白すぎるのも、顔が白くなる原因かも?

 コンシーラーを使ってシミやそばかすをカバーしているほとんどの人が、「コンシーラーはファンデーションより白い色を選ぶ」と思い込んでるようです。コンシーラーが白いために、ファンデーションは肌に合っていても、結局顔が白くなってしまうのですね。コンシーラーはなるべくファンデーションと同じ色を選びましょう。またコンシーラーを顔の広い範囲で使うとファンデーションを厚塗りしているように見えます。顔全体には使わないように。
 顔全体の肌をカバーするためにコントロールカラーを使うこともありますが、グリーンや紫などのコントロールカラーを使って肌の色を調整することはプロでもむずかしいのです。コントロールカラーに頼らず、カバー力のある肌の色にきちっと合ったファンデーションを選ぶほうがきれいな肌をつくれるでしょう。


ベースメイク・ポイント2〜ファンデーションの使い方

■ファンデーションが厚塗りになっていませんか?

 透明感のある肌は若くみえますが、厚塗りファンデーションの肌は年よりも老けて見えます。さらに、厚塗りはよれやすくてシワをめだたせることにもなります。いかに薄くきれいにファンデーションをぬることができるかも、肌をきれいにみせる大事なポイントです。

■ファンデーションはリキッドタイプがおすすめ

 パウダリーファンデーションはムラになりにくく、簡単に使えるのでとても便利です。でも肌によってはパリッとしてセメントのような厚塗りの質感が出てしまい、肌がみずみずしく見えません。リキッドタイプのほうが肌になじみやすいので、素肌のようなやわらかい肌に仕上がります。ふだんはパウダリータイプでも、時間に余裕があるときはリキッドタイプ+フェイスパウダーで仕上げてみてはいかが。

■ハイライトを使いすぎると、厚塗りに見える

 最近「目のまわりにハイライトをつかうメイク」が流行っていますが、日本人のフラットな顔では、かえって目のまわりがはれぼったく見えますし、顔全体も厚塗りの印象になるので、あまりおすすめできません。白人は目が窪んでいるので、目のまわりを白いパールのハイライトで強調すると目が大きくみせることができるのです。
 日本人の顔の場合は白いハイライトを多く使うより、反対に濃い色のパウダーをフェイスラインに使うと、顔がきゅっとひきしまって小顔にみえていいと思います。濃いめのフェイスパウダーでも、ノーズシャドウにつかうパウダーを使ってもかまいません。

■お化粧を長持ちさせて化粧直しの厚塗りを最小限にくいとめる

 化粧直しのたびにファンデーションを塗っていると厚塗りになって、ひびわれたコンクリートのような肌になってしまいます。ですから、下地クリームをきちんと使ってなるべく長時間化粧くずれがしない肌を作ることが大事です。化粧下地のクリームを使わなくても、メイクの仕上がりはきれいにできますが、時間がたつとやっぱりよれやすくて化粧くずれが早いのです。目のまわりと小鼻のまわりは一番化粧くずれしやすい場所なので、とくに下地クリームはきちんとぬること。目の回りのシワが気になる人は、アイクリームなどの部分用下地クリームもおすすめです。乾燥肌の人は化粧水の段階から保湿力のあるものを選びましょう。とにかく、最初に肌をきちんと整え、カバー力のあるファンデーションをうすくつけることが、化粧くずれせずに、ファンデーションを長時間キープするコツなのです。
 化粧直しのときは、浮いた脂をよくとって、コンシーラーでシミなどを軽く直し、プレストパウダーで軽くおさえれば、ファンデーションの厚塗りになりません。


年代別メイクのコツ

■20代のメイク 「眉毛のブリーチを忘れずに!」

 髪の毛を茶色に染めていても、眉毛は黒いままの人が多いですね。これはすごく変ですよ。どんなに茶色のアイブロウペンシルを使っても、黒い眉毛はかくしようがありません。髪をブリーチするときは眉毛も一緒に。美容室でも簡単に眉毛ブリーチをしてくれます。

■30代のメイク 「20代の『若い子メイク』を引きずらないこと」

 10代、20代のころはピンクやブルーなどさまざまな色のアイシャドウやチーク、口紅を使って、メイクで遊ぶことができました。でも30代になると、そういうお遊びの「若い子メイク」は似合わないんです。年齢とともに肌の輝きがなくなったぶん、あざやかなピンクやオレンジの口紅で顔をひきたてようとしている人もいますが、それは逆効果で、ブラウン系のアイシャドウや口紅でまとめたほうが、肌もきれいにみえます。顔は変化しているのですから、メイクも少しずつ変えていきましょう。
 ヘアスタイルも無造作にまとめたり、わざとボサボサに乱すスタイルがはやっていますが、それも10代や20代でなければ似合いません。30歳をすぎたら、きれいなストレートや、きちんとカールがついてるヘアスタイルのほうがきれいですよ。

■40代以上のメイク 「カバー力のあるファンデーションを選ぶ」

 年とともに肌のシミやそばかすは増えてきますから、カバー力のあるファンデーションを選びましょう。カバー力のないファンデーションでシミやソバスをかくそうとすると厚塗りになってしまいます。同じメーカーでも年齢別にファンデーションが揃っています。年齢の肌に合う保湿力が高くて、カバー力のあるものがいいですね。


春だからここだけは気をつけたいポイントメイクのコツ

■簡単メイクのときもマスカラは忘れずに

 時間がないときでも、ビューラーとマスカラだけは忘れずに。目がはっきりして、全然ちがいますから。マスカラは伸びがよくいいものがたくさんでています。急いでいたら、これにリップグロスだけでもいいくらいでしょう。

■口紅ははっきり! 口は大きいほうが美人顔!

 口紅は小さく塗ると顔が貧弱に見えます。美人の条件ってけっこう口が大きいことだと知っていましたか? ペンシルの口紅を使って、唇の輪郭よりも気持ち大きく描き、口角の奥まできっちり描きましょう。


<最後に>

 メイクが上手にできないと悩んでいるなら、一度プロのヘアメイクアップアーティストにメイクをしてもらうとメイクのコツがつかめていいかもしれません(インターネットや電話帳で調べると見つかります)。
 また、40代〜50代のモデルさんを見ていると、本当に肌の美しさには差があると思います。きれいな肌の人の話を聞くと、やっぱり手入れに時間をかけていますね。仕事や子育てで忙しいでしょうが、10分あればメイクをきちんと落としてお手入れもできますし、たまにはパックなどもできます。「もうシワができてしまった」とあきらめないで。今日からのお手入れで10年後の肌は絶対に違いますから、がんばってください。

(さくらいちほ)

■取材協力/ 太田年哉氏
マロンブランド所属ヘアメイクアップアーティスト。数多くのファッションショー、テレビ、雑誌、広告を始め、深田恭子、上原多香子、モーニング娘等アーティストのヘアメイクも担当するなど幅広い活躍を見せる実力派。



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