2001.4.27号




 フレーバーティー、コスメティクスの香り、料理のスパイスにと大活躍のハーブ。使い方をマスターすれば、あなたの生活の幅は確実に広がるはず。ハーブを極めて、自分だけのリラックスタイムを作りましょう。

基本をマスターしておいしくいただくハーブティー

 ハーブとは食品(香辛料)や飲料、香水、化粧などの用途の他に、薬用としての効果のあるすべての植物のこと。ハーブは、ストレスを解消する鎮静効果、仕事の能率を上げる興奮効果や、消化促進、整肌作用など、種類によってさまざまな薬効が期待できるといわれています。そして、ハーブを摂取するもっとも手軽な方法がお茶。
 レモンの香りがしてさわやかな風味があるレモングラスや、ほのかなリンゴに似た甘い香りがするカモミール、メントールのスーッとした清涼感とさわやかな香りが特徴のペパーミントなどが代表的なものです。
 現在、さまざまな乾燥ハーブが市販されていますので、気分や好みに応じて、自宅でハーブティーを簡単に楽しむことができます。ここで、ハーブティーの基本的ないれ方についてご紹介します。

おいしいハーブティーのいれ方
1. ドライハーブの場合、1人分は小さじで約1杯。ティーポットとカップは、あらかじめ温めておきます。初めてハーブティーを飲む方は、薄めに入れてみましょう。味が薄いと感じれば、茶葉を足していって、好みの濃さにしていきます。あまり多くハーブを入れすぎると、苦みが出たりして、飲みにくくなることもあります。
 
2. ハーブを人数分ポットに入れます。そして、一度沸騰させてから一呼吸置いた熱湯を注ぎ、香りを逃さないようにすばやく蓋をして3〜5分おきます。これは花や葉のお茶を蒸らす場合の平均の時間になります。
アイスティーの場合は氷を加えたりすることもありますので、ホットティーよりもやや濃い目にいれます。一定時間置いてからこしたものを、ポットや保存用の容器に入れて冷蔵庫の中で冷やします。
 
3. お好みでハチミツ、レモン、オリゴ糖などを加えて下さい。様々なハーブをブレンドして、自分だけのオリジナル・ハーブティーを作るのも楽しみです。


紅茶とブレンドする場合
 ハーブティーは1種類で飲んでもおいしいものですが、紅茶とブレンドすることにより、いろいろな味を楽しむことができます。紅茶のブレンドは、紅茶の茶葉7に対して乾燥ハーブを3の割合が目安です。オレンジピールのように香りが出にくいものは、お好みに応じてハーブを増量して下さい。ほとんどのハーブが紅茶とブレンドできます。いつもと一味違った紅茶を味わってみてはいかがでしょうか。


ハーブの香りでリラックス

 ハーブの香りによる心理的な効果が注目されています。ドイツの精神科医ベルガーの脳波診断を使った芳香実験の中で、バジル、グローブ、ペパーミント、ジャスミン、ローズ、イランイランの香りでは、β波が多く現れ、興奮効果があり、カモミール、ラベンダー、サンダルウッド、レモンの香りではα波が多く現れ、鎮静効果があるというデータがあります。
 このように臨床的に手応えが報告されていますが、ハーブの効能に関してはまだまだ研究中で、わかっていないことも多く、一概に判断することはできません。しかし、趣味として香りを取り入れることで生活が豊かになることは確か。その結果、リラックスできれば、身体も健康になれるのではないでしょうか。

 さて、ここで簡単に楽しめるちょっと豪華なハーブ、バラを使ったお風呂をご紹介します。バラは“香りの女王”といわれ、香水材料としてもよく利用されています。一回につき、ひとつかみ程度のつぼみを使います。バラは風通しのよい日陰で乾燥させておきます。そして、ガーゼや木綿の袋に入れたものをぬるめのお湯に15分ほど浸します。この汁と布袋を湯船に入れます。
 バラは神経や気分をリラックスさせる効果がある他、消毒殺菌作用にもすぐれており、すべてのタイプの肌質を整え、強くします。
入浴前に浴槽にハーブを入れられるか、メーカー窓口や取り扱い説明書で必ず確認して下さい。大理石の浴槽など、種類によっては浴槽を傷めることがあります。
ハーブはガーゼや木綿の袋に入れて、排気口や追いだき用の循環口に詰まらせないようにします。また、入浴後の残り湯を洗濯の利用に使うと、色が移ることがありますので避けましょう。


最近話題のハーブ・サプリメント

 ハーブを漢字で書くと「香草」。風味や香りのある植物を示しますが、薬効成分のある植物という意味もあります。中世ヨーロッパの教会や修道院では、庭で栽培されたハーブが病気の治療に使われていました。現在も、欧米では薬として使われています。

 最近、薬局やサプリメント・ショップをのぞくと、多くのハーブ・サプリメントが登場しています。しかし、ラベルを見ても、症状や病名については書かれていません。これは、ハーブ・サプリメントが“食品”に分類されているからです。日本では食品が医薬品のように効果効能を表示することは、薬事法によって禁止されています。
 ハーブには西洋医学の薬のように即効性がなく、漢方と同じで長く続けることにより、例えば新陳代謝が増進され、効果が期待できるといわれています。容器を眺めて必要な情報を得ることには限界がありますので、有効に役立てようという人は事前に勉強をしておく必要がありそうです。

 薬のように扱われるハーブは「メディカル・ハーブ」と呼ばれ、厚生省が食品として販売することを認めたものは、2000年10月現在、94種類にのぼります。動脈硬化の予防や冷え性の解消にイチョウ葉エキス、不安やストレスを和らげるリラックス効果が期待できるカバカバ、月経前の気分の落ち込みを晴らすブラックコホシュなど、さまざまなものが市販されています。
 ただし、ハーブ・サプリメントの中には、種々の薬剤と併用することで薬の作用を弱めてしまうもの、一定期間以上摂取し続けないことをすすめているものもありますので、飲む前には、効用、飲み方、副作用があるかなど事前にチェックしておきましょう。
 ハーブ・サプリメントは免疫力を上げ、風邪の予防、抗酸化力で血管の老化を遅らせるなどの効果が期待され、欧米では医薬品と同じような臨床試験も行われています。

 これから夏にかけて、植物の生育が最も活発になる季節。お茶やサプリメントだけでなく、ガーデニングでハーブを育てることもまたいい気分転換になるかもしれません。色も香りも味もさまざまなハーブは楽しみも無限大。あなたの生活の中に“ハーブ”を取り入れてみませんか。

(石亀佳代子)

writer's eyes
その日の気分に応じて、ハーブをブレンドしたり、抽出時間を長めにして濃い目のお茶を楽しんだりするのが、とても心地よい今日この頃。小さい頃、近所の庭にラベンダーが咲いていました。香りは過去の記憶を思い出させてくれ、なつかしい気持ちにさせてくれます。

■参考文献・文献/ 『日経ヘルス』(2000年12月)
『DIME』(1992年5月7日)
『日本園芸協会』
http://www.gardening.or.jp/education/herb/special/beauty/index.html
このサイトの中にある「美顔と美容のハーブ」に、主なハーブの写真と効能がわかりやすく説明されています。



Copyright (C) 2001 Island Magic Inc. / kireine.net All Rights Reserved.