2001.8.24号



数あるエッセンシャルオイルの中で、空気中の細菌に対する殺菌・抗菌作用ではトップクラスのヒバとヒノキ。天然の防虫・消臭剤、掃除機のホコリのニオイ対策になど、毎日の暮らしの中で役立つこと間違いなしです。

 ヒバ

ヒノキにひけをとらないヒバ材
 日本固有の樹木で檜(ヒノキ)科に属するヒバ(Thujopsis dolabrata)は、大きく南方型と北方型に分かれます。南方型は通称アスナロといい、青森県から鹿児島県まで広く分布。北方型は通称青森ヒバと呼ばれ、おもに青森県に分布。この青森ヒバは木曾檜、秋田杉と並び、日本三大美林のひとつとして有名です。

 ヒバは建築材として最高級品であるヒノキ(Chamaecyparis Obtusa)に押され気味ですが、実はヒノキにひけをとらない大変優れた殺菌・抗菌・防虫作用を持っています。その威力は、ヒバを家屋の柱や家材、土台として用いれば、シロアリやダニの防虫剤、防腐剤などを必要としないといわれるほどなのです。

空気中の細菌への殺菌・抗菌作用はピカイチ
 エッセンシャルオイルのヒバにも、もちろん同様の効果があります。その代表的な成分は高い抗菌性を持つヒノキチオール。“ヒノキ”という名称がついているので、ヒノキ特有の成分なのでは?と思われがちですが、実はたっぷり含まれているのはヒバの方なのです。ヒバの含有量は約20%なのに対し、ヒノキは5〜6%ほど。このヒノキチオールという名称は、最初に台湾の山地に自生する台湾檜から発見されたために付けられたといわれています。現在ではヒノキチオールの高い薬用効果は各方面から注目され、農業における抗菌・防虫剤としての利用をはじめ化粧品、歯磨き粉、養毛剤などに活用。さらに、その安全性から食品添加物としても許可を受け、食品にも使用されています。

 それではもしかしたら、ヒノキよりヒバの方が優秀なの?と思われるかもしれませんね。いいえ、決してそうではありません。ヒノキにはヒノキチオールの他に、α―ピネン、カンフェン、リモネンなどが含まれ、これらにも空気中の細菌に対する優れた殺菌・抗菌作用があります。やはりヒノキもそれらの作用ではトップクラス。ヒバもヒノキもどちらも負けず劣らずの優れものなのです。

天然の防虫剤や掃除機のホコリのニオイ対策に
 香りはまさにヒノキそのもののヒバ。そこで、かぐわしい香りの天然の防虫剤を作ってみませんか。木のチップスや端材にヒバ(ヒノキのエッセンシャルオイルを染み込ませたり、コットンやガーゼにたらしものを布に包むだけで、あっという間に出来上がり!クローゼットや洋服ケースに入れておけば、大事な衣類を害虫から守ってくれます。優れた消臭効果もあるので、靴箱の隅に置くとあのイヤなニオイが気にならなくなりますよ。ちょっと贅沢な防虫剤としてなら、「白檀」として有名なサンダルウッドでもいいでしょう。

 次におすすめしたいのが、掃除機をかける時。掃除機の後ろから出るホコリのニオイ、気になりませんか?掃除機をかける前にヒバ(ヒノキ)を染み込ませた木のチップスを吸わせておけば、ホコリ対策に効果大。空気中のホコリっぽさがグンと減ります。また床や畳の拭き掃除に、バケツの水に数滴たらせばより清潔です。その他、洗濯の最後のすすぎ水に数滴たらして、衣類の殺菌を。同時に洗濯機の殺菌にもなります。同様の効果が期待できるペパーミントでもOKです。

ヒバは高揚、ヒノキは鎮静させる働きが
 さて、香りも効用もほぼ同じヒバとヒノキですが、実は正反対の働きもあるのです。それは心への作用。ヒバの成分には心を高揚させ、集中力を高める働きが。一方、ヒノキの成分には鎮静作用があり、心をゆったり落ち着かせる働きがあります。たとえば朝、ボーッとした頭と気分をすっきりさせたいなら、ヒバを入れた朝風呂がおすすめ。一日の疲れをとりゆったり、リラックスしたいなら、ヒノキ風呂を。上手に使い分ければ一年中、森林浴気分も楽しめます。

防虫剤、消臭・防虫スプレー、アロマバスのレシピ
 最後に、ヒバ(ヒノキ)を活用したレシピをご紹介しましょう。

防虫剤(1個分)
  作り方は…
(1) 木のチップスか端材を用意し、そこにヒバかヒノキを10滴たらす。
(2) それを小さな穴の開いたビニールやガーゼに包む。
(3) クローゼットの中に吊るせば完成!
また、掃除機のホコリのニオイ対策には、この1個分を掃除機に吸わせます。

※1滴 0.05ml

防虫・消臭剤(1個分)
  作り方は…
(1) 小さく切ったコットンかガーゼに、ヒバ(ヒノキ)を3〜4滴たらす。
(2) それを布で包み、4cm×3cmくらいの大きさになるようにする。
(3) 洋服ケースや靴箱の隅に置けば完成!

消臭・防虫スプレー
  作り方は…
(1) スプレー用容器に無水エタノールを10mlほど入れる。
(2) そこへヒバ(ヒノキ)を20〜25滴入れ、よく振って混ぜる。
(3) さらに精製水(ミネラルウォーターでも可)40mlを加えて、
よーく混ぜれば出来上がり。

アロマバス(1回分)
  作り方は…
(1) 容器にバスソルト30g(大さじ3)を入れ、そこへヒバ(ヒノキ)を5滴入れてよく混ぜる。
(2) それをお風呂に入れ、よくかき混ぜてから入浴する。

バスソルトは死海の塩など天然の岩塩を使用しましょう。東急ハンズなどで入手できますが、お手元にない場合はヒバ(ヒノキ)5滴を直接お風呂に入れ、よーくかき混ぜてください。
人工大理石の浴槽や24時間風呂など、岩塩が浴槽や配管に残るとトラブルの原因になる場合もありますので、岩塩を使用する前に必ずメーカーに確認してください。

ご注意:● 防虫・消臭剤は、3週間を目安にエッセエンシャルオイルを足してください。掃除機にご使用の場合は、3週間を目安に新しいものと交換します。
スプレーを作る際のアルコールは酸化防止のためと、エッセンシャルオイルと精製水を混合させるために使用します。スプレーは3ヵ月以内に使い切るようにしてください。
アロマバスの際のバスソルトは作り置きせず、1回分ずつ使い切るようにしてください。
ごくまれにお肌に合わないことがあります。その場合は、ご使用をおやめください。

気になっていた猫のトイレや靴箱のニオイに、ヒバとペパーミントをブレンドした手作りの消臭剤とスプレーを併用してみたら、かなりの効果が。爽やかな香りまで楽しめ、一年中重宝しそうです。
次回は、ひどくなる前にケアしたい肩こり、腰痛に効果大の“シラカバ”の登場です。

(いのぐちあきこ)

■取材協力/ 植物療法研究家・森田敦子さん
  日本アロマセラピー学会会員。
フランスで植物療法を学び、帰国後、信州大学において有機系天然抗菌剤の研究、ディフューザーの開発などに携わる。
1998年サンルイ インターナショナル設立。
現在は、大阪大学におけるアロマセラピーの研究に参加、また、さまざまな施設へのアロマセラピーの提案、人と環境にやさしい商品開発など、植物療法家として活動中。
■参考資料/ 「アロマテラピー完全マニュアル」草隆社

こちらの記事でご紹介しました商品は、このサイトでご購入のお申し込みができます。ご希望の方は、商品カードをご覧になり、お申し込みください。
(配送エリアは当面日本国内のみとさせていただいております)

ヒバ ヒノキ
サンダルウッド ペパーミント



Copyright (C) 2001 Island Magic Inc. / kireine.net All Rights Reserved.