2002.1.18号


 

 尿素

冬の寒さと乾燥は今が本番。お肌の乾燥対策に最近すっかり欠かせない存在となった「尿素配合クリーム」。皆さんも実際に買われたか、目にしたことはあるでしょう。でも、初めて「尿素」と聞いて、ちょっと戸惑った方も多いはず。ひと昔前に流行った「飲尿健康法」に似た驚きを感じますよね。単なる老廃物に終わらない尿の成分、今回はその「尿素」についてお勉強してみましょう。


尿素とは・・・?
尿素はその名の通り尿の中から発見されました。無色または白色の結晶体で、粉末の状態で流通されています。人間やほとんどの肉食動物の場合、主にタンパク質が代謝されて生じる有害な「アンモニア」を、体内で無毒の状態にろ過した時に生じる物質=「尿」の主成分。尿素の正体は1773年と意外と昔に明らかにされており、古くは植物の肥料などに使われてきました。尿素は尿の中だけに限らず、人間の血液や体液の中にも含まれていて、また、サメなどの軟骨魚の肉には多量の尿素が存在しています。


尿素はどんな働きをするのか?
尿素は、皮膚表面にある水分の蒸発や吸収、またその水分を保つなどの働きをつかさどるNMF成分のひとつ。また、殺菌作用や傷を治したりする働きもあるのです。
※NMFとは: 「Natural Moisturizing Factor」のことで、「天然保湿因子」とも言われます。 皮膚の角質層の中にあって、水分を保つ物質。NMF自体はいくつかの成分の相互作用によって成り立っているのですが、主な成分としては、尿素のほか、アミノ酸、乳酸、クエン酸塩などで、どれも水分などを抱え込む力を持っています。そうした力のおかげで、私たちの肌の角質にある水分が保持され、弾力のある肌を保てるというわけです。


尿素配合の化粧品、今は第2ブーム!
真っ白で粉ふきイモのようにガサガサして硬くなってしまったかかとやひじ、ひざ、ボロボロに荒れてしまった手などを、しっとりと滑らかにしてくれるクリームやローションが、ここ1、2年ほどで大注目を浴びているのはご存知ですよね。この冬はどうやらその第2ブーム。美容室で使用シャンプーやパーマ液、そして肌のベースケア意外のコスメティクス商品、例えばファンデーションやアイシャドウなどにも活用されつつあるようです。


“保湿する”だけじゃない「尿素」パワー
1) 保湿
2) 角質を分解する
3) かゆみを止める

尿素は「保湿」意外にもうひとつスゴい力を持っています。それは皮膚の余分な角質を取り除く働き。角質を作るのはタンパク質なのですが、尿素はそのタンパク質同士の結合過程に割り込んで溶かし、その構造を破壊してしまうという働きもあるのです。つまり尿素は潤いを保つだけでなく、肌表面をツルツル&スベスベにする作用も併わせ持っているということになります。しかも尿素はもともと人体に存在する成分。アレルギーやかぶれの心配もなく安心して使えるというのも最大のメリットですね。
角質内で常時保湿されている水分はほぼ20%ぐらいといわれてますが、これが10%以下になるといわゆるドライスキンになります。ところが、角質層の下には実は80%もの水分が保持されているといわれています。その豊富な水を汲み上げ、しかも、汲み上げた水を逃がさないようにするのも尿素の大切な仕事です。
また、お風呂上がりや寝る前の身体が温まった時や洋服でこすれた時、アトピー性皮膚炎など、「かゆい」と感じる瞬間は結構多いものですよね。「かゆみ」とは、もともと角質層の荒れからくる感覚。尿素がかゆみにも効果を発揮する理由は、角質層の水分バランスを即時に整えてくれるからなのです!


私が試してみました!
新発売ホヤホヤのスゴい尿素クリーム
昨年12月上旬に発売されたばかりの驚きのクリームを発見しました! これまでの尿素配合クリームは、配合率10%というのがほとんどでしたが、今度はナント20%。しかも効果が持続するというのですから放っておけないですよね。突然ですが、出版業界の人、特にライターや編集者などはよく紙を触るのですが、その度に手指の皮脂が紙に吸収されてしまい、結果としてとんでもなく手が荒れてしまうというのが悩みのタネ。この年末も過度の手荒れに悩んでいた私も使ってみましたが、ホントに良かったですよ。ツメの甘皮がひび割れ、手の表面から粉をふいていたのですが、1日に3回ほど塗り替えて、2〜3日で手荒れが解消されました♪

『パスタロンM20%』 60g \1,380 (佐藤製薬)
概要:尿素20%を配合した乾燥性皮膚治療薬。

生活環境の変化や、アレルギー症の増加などにより、単に乾燥肌という状況を上回る、「乾燥性皮膚疾患」が話題になっているのは前述の通り。今回発売された尿素20%配合クリーム『パスタロンM20%』は、やはり医療用の保湿クリームである『パスタロン』で実績のある佐藤製薬独自の製剤技術によって、これまで市販されていた保湿剤をはるかに上回る水分保持能力とその持続力の高さが最大の特徴です。さらに、尿素を20%も配合しつつも、刺激性は低く、超敏感肌でも安心して使える無香料、無臭性のクリーム。ウレシイですね。 皆さんも試してみてくださいね♪


根本ゆみ


< Writer's eyes >
そう言えば、「かゆみ」で連想するものと言えば、あの『キンカン』。最近ではもうわざわざ買い求める人も少なくなったのではと思いますが、その『キンカン』にこそ含まれてるんですよね、尿素が(正確には「アンモニア」ですが)。昔は(お侍さんのいた頃)、戦中の虫刺されや傷に自分のオシッコをかけたという記録もあるそうです。やはり……尿素、尿は単なる老廃物ではなかったんですね。 次回は、そろそろ気になり始める「花粉」についてです。「成分」としてご紹介するのにはチョット幅が広すぎるかもしれませんが、花粉のどんな成分が人体にアレルギーを起こさせるのか……そんなところを調べてみたいと思います。お楽しみに!



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