
鮹ぶつとスライス
鮹は味とともに食感を楽しむ肴です。だから切り方はとても大切。まずは「鮹ぶつ」と言われるぶつ切りの状態を賞味。通常ゆで鮹といえば、冷蔵ケースの中で冷えているものしか買うことはできないのですから、ゆでたての熱々を口にするということは非常に贅沢です。さっそく頬張ると、しこしことした歯ごたえ、淡いのに、しっとりとしみた塩味。鮹好きならこたえられません。 |
ところで、先に、鮹の2大ブランドは久里浜と明石と説明しましたが、同じ真だこでも味わいも食感はずいぶん違います。久里浜の鮹といえば、しこしことした歯ごたえがなによりのご馳走ですが、明石のそれはしっとりとしたやわらかさを珍重します。だからゆで方も煮方ももっと深め。やわらかいものをさらにやわらかく。これもべらんめえな東とはんなりな西の文化の違い、興味深いものです。
次なる皿は鮹のスライス。薄切りにして、いりたてのごまをふって供されます。鮹のしこしこ感と、ごまのプチプチ感が口の中で出会って、なかなかに面白い味わいです。実はこれ、お客様からのリクエストで寿司幸の定番になったのだとか。