2005.4.13号





パワーストーンの中でもちょっと変わった性質を持っているのが琥珀。パワーストーンのほとんどが鉱物であるのに対し、琥珀は、松柏科植物の樹脂が化石化したもの。地中から採取されるため、一般的には鉱物として扱われていますが、まさに究極の“偶然の産物”です。
夕陽のような美しい黄色、または茶色のサシが入った鼈甲のような色をしているものが有名ですが、ほかにも赤みがかったものや青みがかったものなどがあり、それぞれ全く違った印象を放つ、不思議な石です。
樹液が琥珀となるまでには数千年を要するといわれていますが、これは古代の発掘品や古い宝飾品に見られる純度の高い琥珀。現代では、現生の木では南米のマメ科の木と、ニュージーランドなどに生息するカウリという木の2種類の木の樹脂から作られています。

突然ですが、琥珀と映画『ジュラシック・パーク』
恐竜が現代に蘇るという大スペクタクル映画『ジュラシック・パーク』をご覧になった方なら覚えている方も多いのではないでしょうか。人間に襲い掛かってくるクローン恐竜たち、怖かったですね。このクローン恐竜の恐怖、映画の中では琥珀の分析から始まりました。
恐竜の血を吸い、樹液に固められた蚊が、琥珀の内包物として発見され、その蚊の血液を分析すると、恐竜のDNAが発見される。そしてそのDNAを利用して現代にクローン恐竜を蘇らせ、巨大な恐竜テーマパークを作ろうと……という、なんともユニークなストーリーでした。
もちろんこれはフィクション。ですが、琥珀が大自然の歴史を物語るものであることは事実です。
本当に琥珀の中から恐竜のDNAが発見されえるものなのかどうかは解明されていませんが(おそらく可能性は0%に近い)、琥珀はもともと樹液ですから、周囲の虫や植物の一部を一緒にからめて化石化したものが存在します。なかでも、蟻や蚊などの昆虫が入ったもの(※1)はとても珍重されており、コレクターが存在するほどの人気ですが、本物と呼べるものが市場で売買されることは希少です。
実際、昆虫やトカゲといった生物や古代植物を内包した琥珀は、バルト海付近(※2)などで発掘されています。長〜い長い時間を経て大地の神秘をいっぱいに宿した琥珀、それだけで十分に大自然の力を秘めていることがうかがえますね。

※1:『ジュラシック・パーク』で一躍注目を浴びて以来、ニセモノ(樹脂で虫を固めただけのもの)もたくさん出回っています。見ているだけでも十分にゾクゾクしますが、本物志向の方は要用心!
※2:スパイスが世界に流通したきっかけとなるスパイスロードがあるのと同様、琥珀も、ギリシャ商人たちによって流通された道「アンバールート」と呼ばれるルートが存在します。(北ヨーロッパのバルト海沿岸から北海沿岸、南ヨーロッパの地中海沿岸を結ぶ約5000kmの道)



お守り、時としてお薬
旧石器時代からすでに装飾品や秘薬として珍重されてきた琥珀。古代エジプトやギリシャ、ローマなどでは、聖職者たちのための神聖なお守りとして身につけた他、砕いて薬として飲んだり、火で溶かしてお香として使用されていたという記録も。今でこそカジュアルな印象を持つ琥珀ですが、昔は貴族や身分の高い人々の“贅沢な嗜好品”のような存在で扱われていました。
一方、医療の国・ドイツでは、古くから甲状腺や喉などの病気の治療に用いられていたそうです。内分泌系(ホルモンバランスやリンパの流れなど)を整えてくれるという、女性には嬉しい作用もうたわれていました。


さまざまな呼び名を持つ琥珀
琥珀は、古代アラビア語「Amber(アンバール)」=「海に漂うもの」という言葉が語源となっていて、嵐の後に度々海から打ち上げられていたことからこう呼ばれているそう。あまりにも神秘的な存在なため、長い歴史や、さまざまな国と文化の中で、いろいろな名前を持っていました。水平線に沈んだ太陽の光が海の中で固まって出来たものだといういわれや、ギリシャ神話の中では「太陽の石」とも、「人魚の涙」とも呼ばれてきました。
いずれも神秘的でロマンチックな名前。琥珀にまつわるエピソードやいわれなどは本当に数限りなく、各時代、各国で語り継がれていますが、どれも琥珀がいかに自然と密着した存在であるかということを強く感じさせてくれます。
さて、パワーストーンとしての琥珀にも、とてもロマンチックで“劇的”なパワーが備わっています。


カラーセラピーの視点からは、琥珀の黄色は“コミュニケーションの色”。やや神経質な人はソフトな印象に。逆に、内気な人には勇気が備わる色なのだそうですが、それ以上に、パワーストーンとしての力はいい所だらけ!1個は持っていないと損をする…そんな気持ちにさえなりますね。

一途な愛を支える
ひとりの異性を一途に愛する人には、援助の手を差し伸べる。
胸の奥に秘めた気持ちをテレパシーで伝える。
ここで注目したいのは、“一途”というところ!「あの人もこの人も」なんて恋多き人はご遠慮くださいっ……。

人間関係を改善し、仕事の運気を盛り上げる
神の力、そして、太陽の力を宿しているといわれていることもあって、身につけると、悪縁を断ち切って良縁を生み、明るい存在感に包まれます。営業的な仕事をしている人はもちろんのこと、“ナンバー2”的存在や“右腕”的な立場にいる人が身につけると、仕事に生かせる良縁に恵まれるようです。
財を引き寄せる
琥珀特有の黄金色の輝きが「財」と深く結びつくことは想像しやすいですね。
ギリシャではエレクトロン(電子の語源)と呼ばれていたこともあり、琥珀は擦ることで静電気を発します。この静電気が周囲の物質を引き付けることから、財を引き付けるということに繋がっているようです。
癒しをもたらす
吸い込まれるような透明感と、夕陽のようなロマンチックな色は有名な女帝をも虜にしました。それは、琥珀の持つ癒しの力。手の中で少し温めることで心をリラックスさせ、感受性を豊かにしてくれるのだそうです。17世紀にロシアの女帝となったエカテリーナII世は大の琥珀ファン。装飾品はもちろん、世界中から芸術品を集めていたそうです。特に、琥珀の持つ癒しの効果に注目した彼女は、自身の宮殿内に、なんと、総量5トンもの琥珀を集めて「琥珀の間」を作り、大切な客人を招くサロンとして、また、自分だけの癒しの間として活用したとのこと。

琥珀、贈ったり贈られたり♪
琥珀はあらゆる幸運を招くと信じられていることから、世界各国で贈り物としても喜ばれています。
上記のように、「一途な愛を支える」パワーがあることから、好きな人に琥珀を贈ると恋が実るといういわれがあるのはもちろん、イギリスでは結婚10周年に琥珀を贈る風習もあるとか。なぜ10周年なのかは定かではありませんが、結婚生活を重ねるごとに宝石を贈られるのは、女性にとっては嬉しいものですね。
スウェーデンなど北欧では、主に琥珀の癒しの力や悪縁祓いを信じ、妊娠した女性へ贈って生まれてくる子供の無病息災を祈願するという慣わしがあるそうです。

琥珀の色は、日本女性を美しく見せる
さて、琥珀にまつわるさまざまお話をしてきましたが、実用的なお話も少々。
琥珀を配したジュエリーというと、どうもちょっと渋い印象が……と思い込んでいる方も多いはず。でも、本来
琥珀の持つ優しい黄色は、日本人の健康的なオークル肌にとてもよく似合う色なのです。
際立つ色、というよりは、ゴールドと同様に、肌に溶け合って輝く色といえそうですね。
今はアクセサリーもジュエリーもシルバーやプラチナなど白くてクールな印象の輝きが流行中。でも、本来日本人の肌には温かみのあるゴールドの色みの方が馴染みやすく、初心者にも取り入れやすいのです。
この春、琥珀のジュエリーを買ってみようかな、とお思いの方は、まずはリングから取り入れるのが最もおすすめ。ゴールド系の黄色いカラーが、手の甲をとても美しく見せてくれる上、多少大ぶりなデザインでも大袈裟な印象を与えないのが最大のメリットです。




お気に入りの石を見つけたら、ジュエリーとして最も取り入れやすいリングを選んでみるのがおすすめです。リングはつける指によって、人から見た印象や自分に与える影響が違ってくるもの。石のパワーと自分の気持ちにも相談しながら、いろいろな着けこなしをマスターしてみてください。

左右
人から見た印象や効果
備考
親指

困難に打ち勝ち望みを叶える
自分の信念を貫く
シンプルな地金のみのリングが最適です
人差し指

集中力、やる気がアップする
強い個性をアピールする
インパクトのある大ぶりのデザインが適しています
中指

お守り・魔よけ、新しい恋を呼ぶ
直感力・インスピレーションを高める
右手中指は、既婚女性には不向き
薬指

心を穏やかにして願いを叶える
絆を深める
心臓につながる指なのでサイズ選びは慎重に
小指

魅力を最大限に引き出す
愛のお守り。2人だけの秘密。
ピンキーリングは遊び心やセンスが問われます♪
ジュエリーショップ、スタイリストたちの意見をまとめた結果です。必ずそうなるとお約束はできませんので、あくまでも印象の目安として楽しんでください。
指は末梢神経が通う重要な部分。リングはあまりきつすぎると血行を妨げることにつながるので、サイズはキツすぎず、ユルすぎず、が大切です!!

岩手県の久慈は、日本では最大の琥珀産地として有名な土地。そして、その久慈にある「久慈琥珀博物館」こそ、琥珀の魅力を余すところなく体感できる日本唯一の琥珀専門博物館。歴史を物語る“タイムカプセル”としての琥珀を存分にお勉強できるのが魅力です。もちろん、虫入り琥珀やそのほかの珍しい原石も公開されているので必見!展示のほかにも琥珀専門ショップや琥珀を肌で感じることのできるワークスタジオ、三陸の海の幸をふんだんに使ったフレンチを楽しめるビストロ、カフェなど見所&お楽しみ処は満載です♪
「久慈琥珀博物館」  
〒028-0071 岩手県久慈市小久慈町19-156-133
TEL:(0194)59-3821  FAX:(0194)59-3515
http://www.kuji.co.jp/index2.html


根本ゆみ

writer's eyes
琥珀…って、本当にロマンチックな言葉ですよね。
琥珀は数百年も数千年もかけて出来上がる宝石という印象ですが、普段の生活の中で「琥珀」という言葉を意識してみると、そんなに遠い存在ではないように思えます。
例えば、ウイスキー、バーボンなどのお酒のネーミングやコピーに“琥珀”という表現はよく使われているし、絵画の世界でも「夕陽」を「琥珀」と位置づけられていたり、海に沈む太陽そのものを「琥珀」と名づけて詩に表現されている例もあります。
いずれにしても、これだけミステリアスでロマンに溢れたパワーストーンは滅多にないのではないでしょうか。
そりゃ、何千年、いや何億年も、前の生物を抱き込んで化石になるほどのものですから、それ相応のストーリーを持っているに違いない存在。なんだか感慨深いですよね。
土地の、いや、地球の歴史を知りたくなる・・・そんな気分にさせられます。
懐かしさや、ちょっと切ない気分など、心の中に様々なイメージを沸き起こさせる琥珀。
ちょっとそばに置いてそんな気分に浸ってみるのも、自分を見つめなおす美しい機会だったりして…なーんて思ったりしてしまうのも琥珀の魔力なのかもしれませんね。
さて!次回は女性にとってこれほどのパワーをもたらしてくれる石はないのでは!?と思うほど“強い”魅力を秘めた石、ルビーにフォーカスします。お楽しみに♪

■参考文献/ 「宝石&貴石 神秘力活用マニュアル」
井村 宏次・著 ビイングネットプレス・刊/\1,600
  「ぜったいキレイと言われる運命の美人色
―カラーイメージコンサルタント・菅原由美子が教えます!」 
菅原 由美子・著 角川書店・刊/\1,500


Copyright (C) 2005 Island Magic Inc. / kireine.net All Rights Reserved.