2000.12.15号

本家アメリカのコフレ事情
一方、コフレ文化が長いはずのアメリカ。
意外と中身はオーソドックスなままなのです。

NY在住のコスメフリークすずなさんに 最近のコフレ事情をうかがってみました。
「NYでは大きく分けて<表1>の1.2.3.があります。日本でいわゆる『コフレ』と呼んでいる1.のタイプは、意外に少ないです。 クリスマス時期には若干増えますがお得なキットというよりも、ギフト性が高い練り香水のセットなど普段と違う商品である事が多いです。

また全体的にフレグランスがキットに なっているものが多いです。
トワレとボディ用クリームと石鹸のセットなどは、どこのブランドでもよく見ます。
3.のタイプの場合にもフレグランスがついてくる場合が多いですね。

日本ほど大々的に売り出さないので、雑誌で特集される事も少ないです。日本のコフレは楽しそうでいいなぁ、と日本の雑誌を見ながらうらやましく思っています。」
<表1>
1.$〇〇でキットを販売 日本でいちばん多い販売方法であるが、NYではあまりないし、あってもスペシャル商品。
2.$〇〇以上買うと$〇〇でキットが買える お金を取るだけあってお得感が高い。商品は国際線の機内販売で売られているようなイメージ。
3.$〇〇(○個)以上買うと、キットが貰える シーズンを問わずやっているキャンペーン。キットの中身は、現品のこともあれば大きめのサンプルだけのこともある。さすがにポーチはシンプル。サンプルプレゼント豪華版といった感覚。
フレグランスをメインとしたセット。:参考(写 真は日本で2000年に発売されたランコムのもの)
確かに、2.や3.のタイプはある程度化粧品を買わないと貰えないわけで、日本のように「自分のためだけの、かわいくてお得なミニバニティ」といった感じではありませんね。

「むこうでは、日本みたいにこまごまと一式そろった小ワザの効いたかわいいコフレが少ないので、クリスマスに日本から送ると喜ばれるんですよ」
と、ミシガンと東京を行き来する会社員及川ひかりさんがおっしゃるのも頷けます。

日本のコフレ人気の理由は消費者、メーカーともにうれしいシステムにあり
かわいいポーチにたくさんのアイテムが入ってワクワク感いっぱいのコフレ、実はこれ、現世的利益がいっぱいあるのです。いったいどんなメリットがあるのでしょう?

消費者にとってうれしいディスカウント合戦
<表2>は、2000年のクリスマスむけ商品として日本で販売されたものです。
パリの超高級ブランドコスメがそれぞれ太っ腹なディスカウント。
これにかわいいポーチやバニティがつくのですから、思わず買いたくなるのも当然です。

<表2>
コフレ名 販売価格 実際の商品価格
(※)
ディスカウント率
クラランス
「クリスマスメイクアップキット」
9,800円 16,000円 39%
カリタ
「カドゥ ド ノエル2000」
11,000円 15,495円 29%
ゲラン
「アクア アレゴリア ウインター デリス コフレ」
6,000円 8,210円 27%
※ 現行発売商品からg換算して出したもの (きれいねネット調べ)
例えばカリタのスキンケアセット。
これを現品で買いそろえようとすると3万円以上必要です。それが1万円で試せるのですから、ディスカウントに加えうれしい限りのシステム。
まだ使ったことのないブランドを試す、絶好のチャンスです。

売上高倍増! メーカー喜ぶ、百貨店カウンターの目玉商品
これだけのお買い得商品ゆえ、当然お客様はカウンターに殺到します。
東京の主要百貨店3店舗(池袋西武・新宿高島屋・銀座三越)の売り上げを月刊『国際商業』で調べてみると、どのカウンターも、月にいちばん売れているのはコフレ(その月にコフレを販売していないところは除く)。全商品の中で、コフレが20%から30%を占めています(いずれも販売個数)。

しかも、コフレ販売月は、それ以外の月に比べて売り上げがうなぎ上りに。
例えば、’98年7月度から9月度の池袋西武ジバンシイをみると、7月が250万円、8月が300万円の売り上げなのに、「プリズム オータム コフレ」を販売した9月は512万円と約2倍近くまでアップしています。

さらに、コフレの多くは早い者勝ちの「個数限定商品」。メーカーにとっては売れ残りの少ないローリスク商品。しかも通 常ではなかなか雑誌でとりあげられない既存商品が「今だけのコフレ!」と特集されたり、うれしい限りなのです。

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