2001.1.5号


 物心ついたときから「これが正解」と思ってやってきたことが実は間違いだった、という経験はありませんか? また、人から聞いた美容話を鵜呑みにして、痛い目にあったこととか。
 「毛穴を引き締めよう」と思って氷嚢を顔に直接載せて寝て、しもやけのように腫れてしまった、「角質を取り去る」という化粧品を使いすぎてヒリヒリしてしまった・・・など、頑張ったつもりがかえってダメージになったという話をよく聞きます。
 そこで今回は、「昔からの美容法」「最近巷で流行っていること」などについて、専門家の先生に本当のところを教えてもらいました。

 ■ 洗顔について
 どんなにメイクやスキンケアに興味のない人でも、顔は毎日洗っているはず(ですよね?)。1日2回としても、1年で730回。いいかげんにゴシゴシ洗うのと、キレイになるために洗うのでは、将来大きな違いが出てきます。毎日のことだけに「ウソの噂」も多い洗顔法、正しいところを探ってみましょう。

「冷水で洗顔」or「ぬるま湯洗顔」、肌にいいのはどちら? 「乾燥肌の人は顔を洗っては駄目」という噂、本当なの? 皮脂はスクラブで掻き出すもの? オイルで溶かすもの?



 「冷水で洗顔」or「ぬ るま湯洗顔」、肌にいいのはどちら?

 「毛穴が引き締まるし、シワもできにくい。どんなに寒くても絶対冷水」という説、はたまた「人肌に近いぬるま湯のほうが、刺激が少なくて肌に優しいのよ」という説。どちらも一理ありそうなのですが・・・・・・。専門家にうかがってみましょう。

 「お皿を洗うときを考えてください。お湯で洗うと、すっきり油が落ちますね。肌でもそれは同じ。暖かいぬるま湯のほうが、洗浄効果は高まります。乾燥で特に悩んでいる人を除き、皮脂汚れの溜まりやすいTゾーンなどは、暖かいお湯のほうが良いでしょう。
しっかり汚れを落としてから、冷水でパシャパシャと毛穴を引き締める、というのが有効です」 (皮膚科医 津田攝子先生)

なるほど! 汚れ落しはぬるま湯、引締めは冷水。どちらかを選ぶのではなく、目的に合わせて順序だてるべきなのですね。

 「化粧品として売られている洗顔料は、今や技術力が進んで、どんな温度・水質でもきちんと泡立つように設計されているものがほとんどです(ただし例外として、昔ながらの石鹸はお湯のほうが泡立ちますが)。だから、自分にとって気持ちの良い温度で洗顔してください。温度にこだわるより、“きちんと泡立てる”、“洗顔料が残らないようにすすぐ”といった洗い方に気をつけることのほうが大切です。洗顔で取った油分は、後のスキンケアで補えるのですから、まずは汚れを落とすことを第一に考えてください。今のような真冬にやみくもに冷水にこだわって、洗い方がおろそかになるほうが問題です。」 (ビューティサイエンティスト 岡部美代治氏)

こちらも、なるほど! 朝に冷水なんて、手がかじかんできちんと洗えないですものね。

でも、お湯で毎日洗って“皮脂の取り過ぎ”にならないのでしょうか?

 「洗うことによってバリバリに乾燥してしまう、という自覚がある人は温度を低めにしたほうがよいでしょう。しかし乾燥の原因はむしろ、洗顔料が肌質に合っていないケースが多いです。洗顔料をマイルドなものにする、使用量を半分にする、などの見直しをまず、すべきです」 (ビューティサイエンティスト 岡部氏)



 「乾燥肌の人は顔を洗っては駄目」という噂、本当なの?

 「フランス式洗顔」という言葉、ご存知ですか? 流水での洗顔ではなく、コットンに浸したミルクや化粧水でメイクや肌の汚れをふきとるお手入れ法です。
「顔を洗えないなんて気持ち悪〜い」という意見が多い一方、30代以降の女性を中心に「皮脂を取り過ぎないので乾燥肌の人は絶対コレ」と話題になっているのも事実です。
さて、お水でパシャパシャの日本式とコットンふきとりのフランス式、どちらが肌にやさしいのでしょう?


 「国による習慣の違いによるものなので、どちらかが正しくて一方が間違いということはありません。フランスは水の硬度が高く石鹸の泡立ちが悪いので、歴史的に水を使わないクレンジングが主流となったのです。ただし、洗顔において洗顔料をきちんと落とすことは大切なこと。せっかく水のきれいな日本に住んでいるのですから、流水ですすぐ洗顔をおすすめします」 (ビューティサイエンティスト 岡部美代治氏)

 「どちらの洗顔でもよいのですが、日本の気候は高温多湿。大気の汚れが皮脂にからみついて付着しやすい環境です。ですから、よほどの乾燥肌の方でない限りお水でしっかり洗ったほうが良いでしょう」 (皮膚科医 津田攝子先生)

どちらの洗顔も間違いではないけれど、乾燥肌だからといって慌ててフランス式に切り替える必要性はないようです。一度水でバシャバシャ洗う爽快感に慣れると、なかなか切り替えにくいですものね。



 皮脂汚れはスクラブで掻き出すもの? オイルで溶かすもの?

毛穴につまった皮脂汚れ、一昔前はスクラブ剤で掻き出すのが主流でしたが、最近はオイルで溶かし出すものに注目が集まっています。昨年は、顔にのせて15分待つだけで毛穴の中の皮脂がボロボロ溶け出してくる韓国製の「ニューコントロールクリーム」が口コミで大ブームになりました。「スクラブのような刺激もなく、顔色やメイクのりが良くなるとお客様に好評で、今は月100本ベースの割合で売れています」(チャームゾーン(※) PR寺坂さん)とのこと。

(※)韓国製「ニューコントロールクリーム」発売元。

では、スクラブ洗顔は一昔前の産物なの? 実際のところ、どちらがおすすめなのでしょう?

 「掻き出すスクラブ、溶かし出すオイル、どちらも必要です。
私が開発した洗顔料『プロフェッショナル プログラム』は、その2つを洗顔時に混ぜるスタイルです。スクラブが刺激になる原因は、強さがその人の肌に合っていないということが多いのです。
肌が弱い人は、オイルの配合を多くして、まろやかなスクラブを作ってください。ただし当然のことながら、ニキビなどトラブルのある箇所は避けて」(皮膚科医・フイルナチュラント開発担当 津田攝子さん)

通常の洗顔料と同様、スクラブもそれ自体が悪いのではなく、使い方や肌との相性をきちんと見極めることが大切だということです。

アルビオンの商品開発担当でビューティサイエンティストの岡部美代治氏も「スクラブ洗顔に問題はありません。週1〜2回程度、毛穴のお掃除をすることは非常に有効です。
ただ、当社の皮脂対策商品、Cvホワイトの『シーバムコントロールエッセンス』は、皮脂を取ったあとの毛穴の美白もめざしていて毎日使うものなので、オイルで溶かし出す方法を選択しています」とのこと。


パウダー(スクラブ)とオイルをその場で混ぜる洗顔料。肌質にあったスクラブが作れるうえ、バラバラなので防腐剤など余分な添加物が含まれていないというメリットも。プロフェッショナルプログラム 8000円/フイルナチュラント
コットンにひたしてふき取るタイプ。Cvホワイト「シーバムコントロールエッセンス」60ml 3500円/アルビオン

オイルvsスクラブの構図ではなく、やはりここでも自分の肌調子にあったものを選びましょう、という結論。
肌に合わないスクラブは確かに怖いですが、だからといって正しいスクラブ洗顔をしたあとの、シルクのような肌の仕上がりを捨ててしまうのはあまりに惜しいというもの。

次回(1/12)は、マッサージについてお伝えします。


もりたじゅんこ) 

writer's eyes
何を隠そう、私はフランス洗顔派。毎晩15分、最低コットン5枚は使います。手抜きをするとすぐさま、残った洗顔料で大かぶれ。よほど手入れ好きじゃない限り、日本式パシャパシャ洗顔のほうがお勧めだと感じています。

■取材協力/
ビューティサイエンティスト岡部美代治氏
アルビオンの商品開発ご担当。各女性誌、個人のWEBサイト「ビューティサイエンスの庭」にて、美容トレンドを科学的にわかりやすく説明
皮膚科医津田攝子先生
フイルナチュラントの商品開発ご担当。フィルインターナショナル社のHPにて「きれいへの道」というビューティエッセイを執筆
■参考HP/ ★ビューティサイエンスの庭 http://www.kt.rim.or.jp/~miyoharu/
★アルビオン http://www.cosmeweb.net/
★ フイルナチュラント http://www.phil-inc.com/


 


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