2001.4.13号




  4月から8月は、1年のうちで最も紫外線が強い季節。
「紫外線はキケン」「SPF」といった言葉がすっかり定着した今日この頃ですが、最新情報を交えながら、効果的に紫外線から身を守るヒケツをお伝えします。
肌にやさしいUVカットクリーム情報もありますよ。


私たちは「オゾンホール」世代

地球の外側で有害な太陽光線をカットする「オゾン」という気体の層。地上から出るフロンガスの影響でここに穴が空き、人体に有害な紫外線がガンガン入ってくるというのが、紫外線について騒がれたそもそものきっかけです。

オゾン層でカットすべき太陽光線には、皮膚にヤケドを起こし、シミやシワ、皮膚ガンを引き起こすという怖い力が。実際、紫外線量の強いオーストラリアは皮膚ガン発生率が高く、年間1000人以上が亡くなるというのだから、他人事ではいられません。

「でもフロンガス製品は減ってるよ。そろそろオゾンホール、元に戻っていい頃じゃない?」とも思います。
ところが・・・、フロンガスというのは50年から100年かけてゆっくりオゾン層に昇っていくのです。
1920年代から使われたフロンが規制されはじめたのは70年代も後半に入ってから。その間50年以上かけて放出されたフロンガスが、現在オゾン層を破壊しているのです。
気象庁の観測によれば、昨年(2000年)がオゾン破壊のピークで、今後は回復の兆しがみられそう・・・とのこと。でも、楽観的に予想しても、完璧に回復するのは2030年代。
2001年に生きる私たちは、最低でもあと30年、オゾンホールとお付き合いする運命にあるのです!



紫外線の種類

紫外線には下のように3種類があります。



年中降り注いで肌の老化をジワジワ進めるのがUV-A、レジャー時や夏の日差しに多く含まれ、肌を赤くヒリヒりさせるのがUV-B、と覚えましょう。それぞれ、SPF(Sun Protection Factor)、PA(Protection grade of UVA)と表記された化粧品で防ぐことができます。



SPFとPAはいくつがベスト?

化粧品に表示されたSPFとPAには、効果に比例した値がついています。

SPFの値は、「塗らないときより何倍の時間、日焼けしないか」という目安の時間がわかります。
UV-Bを浴びると通常、20分(※個人差あり)で赤くなります。そこにSPFの化粧品をのばすと、20分×2倍、つまり40分で赤くなる、という計算。
※赤くなりやすい人は、SPF1=15分で計算してください。

いっぽう、PAは+の数でUV-Aカット効果の強さを示します。

PA+    効果がある
PA++   かなり効果がある
PA+++  非常に効果がある

となっています。

現在は商品の改良が進んでいますが、それでも基本的には「SPF効果が高くなるほど肌に負担があり、こってりとして使用感も悪い」という傾向があります。(“紫外線吸収剤”という薬剤を使うためです。肌への刺激についての詳細は「化粧品全成分表示 後編 ポイント3」をご参照ください)ですから、やみくもに効果の高いものを使うのではなく

「日常〜軽いレジャー」SPF10〜30 PA+〜PA++
「炎天下の下に立つ」SPF30〜50 PA++〜PA+++

を目安にするといいでしょう。
Q. UV下地がSPF15、ファンデーションもSPF15です。足すとSPF30になるの?
A. 残念ながらNO。
化粧品は角質に浸透するし、それぞれ溶け合うので、重ねた分厚みが増すわけではありません。化粧品の粒子が細かくぎゅっと積み重なるだけです。だから、片方のSPF値にプラスαで追加される、程度に考えて。
Q. 汗かきでくずれやすい肌。SPF50の製品をつけておけば安全?
A. NO。
どんなに効果の高い製品でも、くずれた時点で紫外線カット力がアウト。
SPF12(20分×12で4時間持つ)程度のものをお昼につけ直すほうがずっと効果的です。
Q. 朝の乳液に「SPF10」と書いてある。紫外線カット剤が入ったスキンケア、なんだか肌に悪そうだけど・・・?
A. NO。そんなことはありません。
シアバターや米ぬかオイルなどは、保湿と同時に紫外線をはね返す効果あり。まさに一石二鳥の製品なので、喜んで使って。念のため、紫外線吸収剤が入っていないかの確認を。



ちょっとしたヒケツで、効果的に紫外線カット

〜これだけは守る!
  • お昼休みの外出時は、絶対にガードしましょう(1日の紫外線のうち半分は、お昼前から午後2時までの間に集中します)。

  • クラブやバーなど、ブラックライトがあるところでは、夜でもUV対策を!(ブラックライトからは強い紫外線が出ています)
Q. 常に太陽に顔をそむけるように歩いてます。これで顔は焼けない?
A. NO!
紫外線は散乱して届く光。地面やビル、洋服などに反射した光が、後ろ向きの顔にも届きます。
Q. ランチに出かける前は毎日大慌てで化粧直し。脂浮きした顔をパフでとんとん。なんだかドロドロしてかえって逆効果みたい・・・。
A. ドロドロの皮脂が紫外線に当たると、酸化してさらにシミ・シワの原因になります。いちばんいけないこと! 化粧を直す時間が無い人には、UVカット効果のある脂取り紙がおすすめ。
脂を押えると同時にSPF4のおしろい効果。これならエレベーターの中、一瞬で化粧直しできる。65枚入りで500円/ライター私物

〜なるべく気をつける!
  • 目が細かく、色の黒い上着を着用しましょう(ポリエステルがベスト)。黒は紫外線を吸収するので、顔に反射する紫外線量が少なくなります。
    逆に、メッシュなどの目の粗いものは肌を露出しているのと同じ。外では上に1枚、羽織りましょう。


  • 窓際にはなるべく立たないで。通勤電車では、太陽と反対側に立ちましょう。
    車に乗る人は、窓に紫外線カットシールを貼るなどして防御(カーグッズ店や量販店、東急ハンズ等でいろいろな種類が売られています)。会社の席が窓際で、防ぎようがない・・・という人は、せめて生理が来る1週間前(黄体ホルモンの活動が盛んで、シミができやすい時期)だけでも化粧品で完璧ガードを心がけましょう。


  • ビタミンAを摂取して。紫外線ダメージをうけにくい体になります。

Q. 紫外線量がわかる気象情報や、携帯用計測チェッカーがあるようですが、気にしたほうがいいの?
A. もちろん参考になるけれど、神経質になりすぎないで。紫外線対策は通年(特に4月から8月)の長期作戦。あまりこだわると続きません。裸の肌を陽にさらさない生活習慣を身につけるほうが大切。



日焼けしちゃった! どうしたらいい?

万が一日光を浴びても慌てないで。ダメージを早く回復する手を打てばいいのです。
  • ビタミンCを摂ろう
    美白化粧品に配合されているように、メラニン生成の予防や、身体の酸化を防ぐ効果が大。
    同じく抗酸化成分のカテキンとビタミンCを含む緑茶は、まさにうってつけの食品。コーヒー党の人も、これからの季節は進んで緑茶を飲みましょう。


  • 水分補給をしっかり
    日焼け後は紫外線の影響で免疫が弱まっているだけでなく、水分不足でガサガサしてトラブルを引き起こしやすい肌。沈静する意味でも、とにかく水分を補給する効果のある化粧品を選びましょう。
Q. 日焼け防止のビタミンA、日焼け後のビタミンC。同時に摂れるおすすめ食材はある?
A. ずばり、緑黄色野菜がベスト。特に、一度にたくさん食べられるブロッコリーほうれん草がおすすめです。ドレッシングなど油と一緒に摂取して。




UVカットクリームのつけ方・この春のおすすめアイテム

ボディ用、リゾート用、普段使い用etc.・・・。今やUVカットクリームはたくさんのアイテムが出ています。
ボディ用やリゾート用は、使用シーンが限られるだけに、昨年のものがまだ残っている方も多いのではないでしょうか。
肌のためを思うなら、もったいないですがきっぱり捨てることをお薦めします。暑い時期に使ったものですし、紫外線吸収剤が入っているとしたら、変質している可能性が大。
いつも以上に肌が過敏なこれからのシーズンにはリスクが大きいです。老化や病気を防いでくれるアイテムなのですから、新調しましょう。

今年購入するときには

SPF値は普段用(15〜30※)で、肌にやさしいもの
テクスチャーが柔かく、香りもほどほどで全身にも使えそうなもの
使用感、効果に愛着が持て、通年で使えそうなもの
※屋外に毎日いる方などは、この限りではありません

という観点で1本だけ選んでみてはいかがでしょうか。
全身に使えば、今年はシーズン内にちょうど1本、使いきれるはずです。
美白効果や保湿効果の高いものをスキンケア感覚で選び、自分の定番にするのも良いでしょう。

以上を踏まえて、編集部のおすすめをピックアップしました。

肌にやさしいアイテムベスト5

ホワイトニング効果など付加価値のあるアイテムベスト4


もりたじゅんこ) 

writer's eyes
個人的に「日傘、手袋、幅広帽子を装着完了!」といった完全防御スタイルがどうも好きになれません。“人間に生まれたのだもの、ポカポカ陽に当たりたい!”というのが本心。ぐっ、オゾン層が復活するまでのあと数十年、じっとケアしながら、機会を待ちます!

■参考サイト 気象庁:http://www.kishou.go.jp/
宇宙開発事業団:http://www.nasda.go.jp/
発掘あるある大辞典:http://www.ktv.co.jp/ARUARU/
産経新聞:http://www.sankei.co.jp/


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