2001.9.28号




 人気ボクロ、泣きボクロ、縁起のいいホクロ、悪いホクロと、ほくろはさまざまな印象を与えます。どうしても気になるから取ってしまいたい…。そう思っている人も少なくないはず。取るならどこで? どんな方法で? 痛くないの? 保険はきくの? 費用はどのくらい? こんな様々な疑問にお答えするとともに、なんと! 今回はきれいねネット編集長、自らが、レーザー&メスでホクロ取りに挑戦! そのカラダをはった体験ルポもあわせてお届けします。


取る前に悪性か良性か、まずその診断を!

 そもそも「ほくろ」の正体は何でしょう? ご存知、メラニン色素が増えたものと考えていいでしょう。医学的には「色素性母斑」という難しい名前がついています。大きさは1ミリ以下の本当に小さなものから、数センチ以上にもなる大きなものまで。また、意外に知られていないのが、ほくろができる時期。生まれつきと思っている人が多いようですが、実は20代ぐらいまでは後天的にできることも珍しくありません。

 ほくろは悪い病気ではないのですが、ごくまれに、似たもので悪性黒色腫(メラノーマ)という「ほくろのガン」があります。「ほくろが気になると思ったら、まず皮膚科専門医へ行って良性か悪性かの診断をつけてもらうのが先決です。なぜなら悪性黒色腫の場合、最初は小さくて一見、普通のほくろに見えても、徐々に大きくなったり、盛り上がってくることもあるからです」と話すのは、今回、体験ルポのほくろ取りにご協力くださったキュア クリニックの梅澤医師。
 もちろん、良性とわかったうえで、「でも、やっぱり取ってきれいになりたい!」と考えるなら信頼できる皮膚科専門医のいる医療機関で相談してみましょう。



レーザーで取るかメスで取るかは、ほくろの状態による

 ほくろを取ると決めたら、どんな方法があるのかが気になるところ。取る方法は大きく分けて「メスによる切除」と「レーザー治療」です。メスの場合は、範囲は小さいものの、切除したあと縫合・抜糸、傷跡が薄くなるまで待つなど、いわゆる外科の手術と同じと考えていいでしょう。レーザー治療は新しい治療法ですが、メスによる切除と違って出血しない、ほくろ以外のまわりの組織に傷をつけない、傷跡が残りにくい、短時間ですむなどメリットも多いといわれています。

 ただし、どんなほくろもレーザー治療がいちばんいいとは言い切れません。 「たとえば、扁平なタイプのほくろはレーザーできれいに消えやすい。でも、盛り上がったほくろは、メスで取ったほうがあとがきれいなんですよ。ほくろがある場所によっても、治療法は違ってきます。たとえば傷跡が残りやすい口のまわりや胸の上部はレーザーが最適ですが、顔であってもメスのほうが術後がきれいに仕上がるケースもあります。結局、ほくろの形や大きさ、できている場所などによって、どちらの方法で取るかを医師に総合的に判断してもらうのがベストなんですよ。」(梅澤医師)




きれいねネット編集長がほくろ取りに挑戦! 痛みは? その後のケアは?

★ いよいよ緊張の施術編


施術前のほくろの写真
さて、いよいよ、今回の特集の見どころ、ほくろ取りの実際を公開しましょう。体験者は、きれいねネット編集長。今回は、右上腕部にある2つのほくろを取ることに決定!


施術の30分前ぐらいから、バンソウコウ状の皮膚貼布麻酔を、切除するほくろに貼り付け待機しました。写真向かって左の黒く囲ってあるほうのほくろをメスで切除、向かって右のほくろはレーザー治療で取ることにしました。以前、顔のほくろをレーザーで取った経験はあるものの、メスでの切除は初めてとあって編集長もドキドキ。
マーキング済みのほくろの写真



手術風景
皮下注射で部分麻酔をした後、いよいよ、ほくろ取りの手術開始。編集長の視線はひたすら壁に…。といっても、麻酔がきいているため「痛みは全然感じなかったのよ」。切除自体は、数分で終わったものの、傷の縫合にはとてもていねいに時間をかけていました。所要時間は15分程度。



レーザー照射風景

レーザー機器
続いてレーザー治療に移ります。レーザー機器の置いてある個室に移動し、先生と編集長ともにゴーグルをつけます。今回使ったのは、ルビーレーザー。「光を見ないように」との注意を受けた後、本当にものの数秒で照射終了! あまりのあっけなさに、ちょっとびっくり! ちなみに痛みは「伸ばした輪ゴムがピッと一瞬当たった程度。」(編集長)


 施術直後のほくろの様子です。左側の傷跡がついているのが、メスで取ったあと。もちろん、このあと消毒などの処置をして傷の回復を待ちます。右側のほくろはレーザー照射直後で少し赤味が出ていますが、照射前より色が薄くなっています。レーザー治療は、経過を見た後、何度か日をあけて(1〜2ヶ月程度)照射するケースもあります。
問診からメスでの切除、レーザー治療などを含めてほぼ一時間ですべて終了。傷用テープを両方の患部に貼り、消毒用の薬、化膿止めの内服薬をもらい帰宅しました。当日の禁止事項は入浴のみ。「帰ってからも特に痛みはなし。腕にラップを巻いて、ぬるめのシャワーを浴びました」という編集長、ホッと一息です。


★気になるその後の経過編

施術の翌日…入浴は翌日からOK
入浴は翌日からOK。でも一週間は患部をぬらさないことと言われたので、ラップは手放せない!入浴は慎重です。顔でもこの条件は同じ。もし顔のほくろを取るなら洗顔時にぬらさないよう注意すること。メイクはその部分さえ避ければOKです。また、毎日自宅で消毒をします。
 
術後3日目…レーザーを当てたほくろが元に戻った!?
「レーザーを当てた直後には、色も薄く茶色だったほくろが真っ黒になっている! 元のほくろに戻ってしまったの!?」と、編集長から嘆きのメッセージが。実はこれは、心配なし! 「レーザーで焼けた部分は2〜3日でカサブタ化して黒くなります。これが取れて薄い茶色になるのです。」(梅澤医師)これを聞いて安心。
 
術後一週間…抜糸、そしてテープ固定が始まる
 一週間後にメスで取った部分の抜糸がありました。「こわい! 痛いのではと思ってビクビクして診察室に入ったけど、パチンパチンとはさみの音が数回。なんのことはない。いつのまにか終了でした(笑)」(編集長)。消毒も今日で終わり。ちなみに、この日、レーザーでいったん黒ずんで心配していたほくろもかさぶた状になり、少しはがれてきました。
 ホッとしたのも束の間。メスの傷跡には今日からテープ固定開始。レーザーのあともかさぶたが取れたら、できればテープによる保護をしたほうが良いとのこと。実はこのテープは、交換はするものの約半年間、貼り続けて下さいと言われていました。予想以上の長期戦にちょっと、とまどいも。ちなみに、顔であっても条件は同じです。
 これに対して、梅澤医師からは「テープで圧迫することで、傷跡が盛り上がらないようにする効果があるのです。だから、勝手にはがしてしまってはダメ。顔にテープなんてと思う人もいるようですが、ほくろの傷跡は小さいですし、肌色のテープをちょっと貼りそこを避けてファンデーションでカバーすれば目立たないですよ」との一言。
 
術後約1カ月…レーザーを再照射する
 久しぶりに来院。ほくろの様子を見て、レーザーをもう一度当てましょうとのこと。「1回で終わりじゃないのは意外でした」(編集長)。実は、レーザーを当てる回数は、ケースバイケース。ほくろの大きさやその後の様子を見て、必要なら何度かに分けて照射します。
「ほくろのある場所や皮膚の深いところにできているか、浅いところにできているかなど、状態によっては時間をかけてていねいに照射したほうが、きれいに取れる場合があります」(梅澤医師)。次回はまた1ヵ月後に来院ということになりました。
 
3ヶ月たって、今…
「ほくろが皮膚科で取れる!
もう、ほくろで悩まなくていいということがうれしいですね。ただし、そのための皮膚科選びは慎重にしたいものです。何度かお世話になるだけに、丁寧な説明と技術がポイントになると感じました。」(編集長)




費用は施術の方法や保険適用の有無で違ってくる

 体験ルポ、いかがでしたか? ところで気になるのは、ほくろを取るのにかかる費用です。医療機関によって料金設定はまちまちです。また保険がきくかきかないかは、ほくろの状態で決まりますから、あくまで医師の判断によります。もちろん、取ってもらう前に料金の確認はしたほうがいいでしょう。
 キュア クリニックの場合、メスでの施術ならほくろ1個につき保険治療の場合3000円から6000円程度が、レーザー治療ならば1〜3ミリ程度のほくろ1個につき5000〜10,000円程度が目安です。医療機関によってはレーザー治療のみのところもありますが、ほくろの状態によっては、低料金でメスできれいに取ってもらえるケースもあるのです。そのあたりの相談にもきめこまかく対応してくれる医療機関を選びたいですね。



ファースト・チョイスは皮膚科専門医へ

 その医療機関選びですが、やっぱり美容外科? と考えている人も多いかも。現実には皮膚科で外科的に取ってくれるところは多くないようですし、すべての皮膚科がレーザー機器をそろえているわけでもありません。でも、先にも触れましたが、やはりファースト・チョイスは皮膚科専門医のいる皮膚科です。
 皮膚科専門医とは、「一定の診療経験」、「手術経験」、「論文・学会などの実績」などを有した皮膚科医に、日本皮膚科学会が皮膚科専門医試験を課し、合格した医師のことをいいます。専門医になると一般の皮膚科医の教育ができるなど、そのより高い専門性が公に認められた医師ともいえます。

「確率は低いとはいえ、やはり悪性ではないことを確かめるためにも、皮膚科専門医にまず行くことをお勧めします。数は少ないのですが、皮膚科と単科で標榜しているところなら、信頼できる専門医であると思いますよ。ほくろが悪いものではないのか気になるので…と言って、受診すれば最初のカウンセリングは保険診療の適応になります。そのうえで、もし、その「皮膚科」で取ることができなければ、信頼できるレーザー治療の専門医などを紹介してもらうのがベストです」と梅澤医師。

 素人判断で、「ほくろ取ります」というキャッチフレーズに引かれて、適当に行き先を決めるのは危険。メスでの切除もレーザー治療も、医師の経験や技術がものを言います。 せっかくほくろを取ってきれいになりたいのなら、慎重に決断してくださいね!

キュア クリニック
東京都渋谷区宇多川町3−12 2F
TEL 03−3461−0003 
アレルギー科・皮膚科
1Fはリフレクソロジーや皮膚科治療を受けたあとのアフター・ケアを行うリラクゼーション ケア キュア

http://www.cure.gr.jp




(小林育子) 

writer's eyes
 今回、実際にほくろを取る現場に同行し、思ったよりも簡単にそして安全に取ることができるんだなと実感。ただし、取材を終えて「どこで取るのか」は重要なポイントと感じました。しっかりカウンセリングをしてくれて、料金も明確に提示してくれ、技術や設備も申し分ないところ…となると、結構難しいかもしれませんね。こういった条件を満たした誠実な医療機関が増えることを願いたいものです。



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