2002.12.11号




  サプリメント先進国のアメリカで大ブレイクし、日本でも2001年6月に栄養補助食品として認可されてからじわじわと人気上昇中の成分「コエンザイムQ10(以下CoQ10)」。認可が下りる前は心臓病の薬として医師の処方のもと使われてきたこの成分が、健康増進効果や美容効果も期待できると話題の的になっています。


聞き慣れない名前「CoQ10」の正体は?

ビタミンやミネラルと比べるとまだなじみが薄く不思議な響きを持つ名前「CoQ10」。そもそも名前の「エンザイム」は英語で「酵素」のこと。頭の「コ」は「補う」、つまりCoQ10は「補酵素」の一つなのです。1957年に米国の大学にて発見、命名されました。
人間の身体の中にはいくつもの酵素が存在します。酵素の働きで化学変化が促進され、生命活動を維持するための物質がつくりだされ、身体を構成する60兆個もの細胞一つ一つに送り込まれるのです。
補酵素は、その酵素を助ける働きをします。よって、不足すると生命活動に必要な機能が乱れ、健康を損ないやすくなるといえます。
CoQ10は、別名「ユビキノン」といい、その語源はラテン語で「いたるところにある」を意味するUbuiquitousからきています。その名が表すとおり、人間も含めたほとんどの動植物に含まれている物質で、人間の体内で合成されるものですが、20歳をピークにその量は加齢とともに減少していくと言われています。
ちなみに、末尾の数字「10」は、CoQ10を化学構造式で表した場合に、「イソブレン」と呼ばれる物質の鎖が10個つながっていることからつけられています。
CoQ10は、人間の体内では特に心臓に多く含まれており、世界的に心肺機能を高める医薬品として使われてきましたが、徐々に栄養補助食品としても認可が下りるようになり、日本でも昨年、食品としての使用が認められるようになりました。



CoQ10の働き その1
〜肌の老化をストップ!

「肌サビ」という言葉に代表されるように、サビ=酸化がシミ、シワなどの肌トラブルや老化の原因になることを「きれいねネット」の読者の方でしたらよくご存知でしょう。
酸化とは、体内で酸素が変化してできた活性酸素によって引き起こされます。人間が体内に取り込む酸素のうち、2%程度が活性酸素になるといわれていますが、ストレスなどにより大量に発生する場合もあります。この活性酸素は非常に不安定な物質で、大量に発生すると周囲の細胞にダメージを与えるという厄介な存在に。
この酸化を防ぐ「抗酸化物質」として、ビタミンEやビタミンCがよく知られていますが、CoQ10もこれらのビタミンと同じような抗酸化作用を持つことが最近明らかになってきました。そのため、CoQ10はビタミン様物質(ビタミンQ)としても位置付けられています。
しかも、CoQ10は、活性酸素とともに体内の酸化を進める「過酸化脂質」という物質を元に戻す(還元する)働きもあります。皮脂などの皮膚のオイル成分が老化や紫外線の影響などにより酸化すると「過酸化脂質」になり、肌の乾燥、シワ、シミ、くすみなど老化現象の原因になるなどの悪影響をもたらします。CoQ10はこの「過酸化脂質」の発生をビタミンEとの共同作業で抑えてくれるので、肌トラブルや老化対策に効果的、というわけです。
一方、CoQ10は体内で、ビタミンEよりも先に抗酸化物質として消費されるという実験結果も出ています。つまり、ストレスや紫外線など、肌にとって過酷な環境のもとでは、CoQ10は消費されやすい=不足しがち、ということがいえるでしょう。



CoQ10の働き その2
〜気になる生活習慣病もブロック!

CoQ10の持つ抗酸化作用は、肌の上に限られたことではありません。現代日本における死因のトップはがん、心臓病、脳卒中といった生活習慣病ですが、これらを引き起こすもとになる体内の酸化に対しても強力に作用します。
代表例としては、ビタミンEとともに悪玉コレステロール(LDL)に働きかけ、その酸化を抑制することが知られています。LDLが酸化されると、血管の内壁を傷つけ付着し、こぶをつくります。これが血管を狭めて血の流れを悪くし、血管そのものの弾力性も奪い、もろくしてしまいます。これが「動脈硬化」の状態で、進行するとさまざまな病気の温床となります。よく「ドロドロ血」といわれるような状態ですが、CoQ10はこれを改善し血液がサラサラ流れるようにしてくれる、というわけですね。

<身体の酸化で引き起こされるおもな病気>
 呼吸器・・・気管支喘息、肺気腫など
 循環器・・・動脈硬化、心筋梗塞など
 消化器・・・ストレス性胃潰瘍、肝機能障害など
 脳・神経系・・・パーキンソン病、脳虚血など



CoQ10の働き その3
〜「グッタリお疲れ」慢性疲労にもグッド!

「どこが悪いというわけではないのだけど、どうも最近元気が出ない」「ぐっすり寝たのに前日の疲れがとれない」という人にもCoQ10はおすすめ。というのも、CoQ10のもう一つの大きな特徴として、人間の体内で元気の素である「エネルギー」を作り出すときに必要不可欠な物質であるということが挙げられるからです。
前述のとおり、人間の身体は60兆個もの細胞から成り立っており、これらの細胞が元気で生命活動を行うためにはエネルギーが必要です。エネルギーが不足すると身体は疲れやすくなり、多くのエネルギーを必要とする内臓や筋肉が悪影響を受け、いろいろな病気の原因になります。
エネルギーは食物に含まれる糖質、脂質、タンパク質からいくつもの化学変化を経て生成され、貯蔵庫のような役割を担う物質ATP(アデノシン三リン酸)になります。CoQ10はこのATPを作るときに必要な化学変化を起こすのに不可欠な物質なのです。

「慢性疲労」対策のカギは「代謝」にアリ!
一昔前なら、「疲れたときには甘い物」が常識だったのですが、飽食の時代といわれる現代では、エネルギー源となる糖質などの栄養素は過剰気味。むしろそれらをきちんと代謝し、エネルギーに変える際に消費される栄養素が不足していることが指摘されています。
エネルギー代謝に関わるおもな物質は「ビタミンB1」「クエン酸」そして「CoQ10」などがあります。ビタミンCは、エネルギー代謝に直接的には関与しませんが疲労の原因であるストレスを軽減し活性酸素を取り除くという意味で疲労回復には重要です。

 ビタミンB1 ・・・ おもに糖質の分解に関わる
ビタミンC ・・・ 代謝の妨げになるストレスを取り除く
クエン酸 ・・・ 糖質が分解されたあとに生成される酸だが、ストレスによって生成量が少なくなる
CoQ10 ・・・ クエン酸のエネルギー代謝の過程で、エネルギーの元であるATPを生成するときに使われる

実際にどの物質が不足しているかは個人個人で違ってきます。慢性疲労でお悩みの方は、これらをひと通りサプリメントで補給するのも一つの手かも知れません。



食品で摂るよりサプリメントでの補給がベター

肌に身体にいいことづくめのCoQ10ですが、難点は通常の食事からでは十分な量を摂りにくいこと。含まれている食品としては、イワシなどの青魚やほうれん草がありますが、多くても摂取できる量は1日3〜5mg、CoQ10の一日の必要量の目安は30〜60mgとされていますので遠くおよびません。
もともと体内で合成される物質ではありますが、ストレス社会においては消費量も多く、不足しがちといえます。
そこで利用したいのがサプリメント。製法としては大きく分けて、ジャガイモやタバコの葉などナス科の植物の成分をもとに合成(合成法)、またはCoQ10の含有量が多い酵母菌を発酵させて抽出(発酵法)、という2つがあります。どちらがすぐれているというものはなく、むしろ複数のメーカーから選ぶときには、1粒当たりのCoQ10の含有量やコストを比較する方が得策といえるでしょう。


渡邉 真由美) 

writer's eyes
私がCoQ10と出合ったのはつい2ヶ月前。今回取材にご協力いただいたアイ・ティー・オー伊東さんの話を伺い速攻で取り寄せ、現在も飲み続けています。その効果のほどはというと・・・・・・「今までのお疲れ感は何だったの!?」というくらい快調な日々。先日久しぶりに会ったライター仲間からも「肌ツヤツヤ」とほめられちゃいました。心置きなく不摂生してもCoQ10があれば大丈夫!? このパワー、何とか遊びではなく仕事に振り向けたいものです。

■取材協力/ アイ・ティー・オー
プロビタミンリサーチセンター
所長 伊東 忍さん

上智大学化学科卒業後、大手化学企業で15年間ビタミンC誘導体の開発に従事。2000年より現研究所所長として、主に医科向けのアンチエイジング用のサプリメントや化粧品の商品開発に力を入れている。
  **商品紹介**
A.P.X 360粒 8500円
CoQ10のほか、ビタミンE、ビタミンC、カロチノイドなど、疲労時に不足しがちな抗酸化ビタミンをバランスよく配合したサプリメント。疲れ気味な人、肌荒れに悩む人、ストレスを感じる人にオススメ。

問い合わせ先:0422-72-6588(アイ・ティー・オー)



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