2004.4.28号




仕事に家事に追われた一日が終わり、ふと「あー疲れた…」なんてため息まじりにつぶやきながらソファにドカーンと座る、よくある光景ですよね。
また、仕事でなにかミスをしてしまった時、「私ってホントにダメなのよね…」。こんなことも言うでしょう。
どこかで可愛い洋服に出会っても「太ってるし、どうせ似合うはずない…」とか、挙句の果てに「私なんかどうせ幸せになれっこない」なんて、心のどこかで思ったり、うっかり口に出していませんか?
日常の中で、私たちが何気なく口にする言葉には、意外とネガティブなイメージを持つ言葉が多いもの。上記にあるようなセリフが“口ぐせ”になっている人も多いはずです。今回の特集では、自分の口から飛び出す言葉が脳に与える影響を科学的側面から分析したある一冊の本をご紹介するとともに、言葉の持つ力についてお話したいと思います。

「口ぐせ」とは、習慣になっている言葉のこと

そもそも言葉は、人とコミュニケーションをとるツールとして、また自分の意識を再確認する時などの手段となるものですが、昔は「言葉だけで、人を殺しも、生き返らせる」ともいわれていたそうです。どうしてそういわれてきたのでしょう? それは、“言葉は言霊(ことだま)”というだけあり、それだけのパワーを持っているものなのだということなのです。
「人のことを悪く言うと、いずれ自分に返ってくる」なんて、昔誰かに言われた記憶ありませんか? そう、前述の通り、言葉は使い方次第で、その人(自分も)を良い方向へも悪い方向へも導く力を持っているのです。 現在米リーグ・NYヤンキースで活躍中の松井秀喜さんは、世界中の人気の的。そして、その人柄にも定評があります。ですから、取材陣の誰もが決して彼を悪く言うことがないことでも有名ですが、彼の手記によると、中学生時代のある苦い経験をきっかけに、「2度と他人のことを悪く言わない」ことを心に誓ったのだそうです。言葉というものがどれだけ人に影響するものか、また、どれだけ自分自身に跳ね返ってくることかを知っていると同時に、そんな松井選手だからこそ、今の活躍があるのではないかと思うのです。
言葉というものが他人に影響を与えるものとすれば、自分自身に対してはどうでしょう。
さて、ここからが「口ぐせ」のお話。皆さんの「口ぐせ」ってどんなものですか?
「辛いなー」「忙しいなー」など、ネガティブな意味を含んだものが多いのではないでしょうか?
ご紹介する本の中では、口ぐせというものは“一種の習慣であり、やがて無意識のうち行動を支配するもの”とされています。例えば、日常の何気ない会話の中で、何かにつけ「私ったらバカだから…」が口ぐせになってしまっている人がいるとします。その言葉はやがて習慣となり、大脳に「私はバカなのだ」とインプットされ、自律神経との連動によって、意識しているわけではないのにそれに準じた行動をとってしまう…といったことが、ここでは様々な事例を交えて解説されています。

今回ご紹介の一冊
自分を変える魔法の「口ぐせ」 夢がかなう言葉の法則
佐藤富雄・著 かんき出版・刊  \1,470(税込)
著者:佐藤富雄氏
医学博士、理学博士、農学博士。経営学修士。早大在学中から「口ぐせの心理学・生理学」について研究を重ね、言葉と大脳・自律神経系の関連を世界で初めて科学的側面から立証。



読み終わった後に、ちょっぴり成長した自分に気づく…そんな一冊です。
この本の巻末には「夢がかなう幸せレシピ」という特別付録がついています。日常が楽しくなるたくさんのヒントとともに、「口ぐせリストを作成しよう」という項目の中には、次のような口ぐせ項目があります。

『鏡のなかの自分に向かってのひとことは?』
『明日もまた頑張ろうという気持ちを表す言葉は?』
『気分のいい時は?』『気分の悪い時は?』
『一日に何回“ありがとう”と言っている?』

ほんのちょっとの心がけでとっても幸せな気分になれることを
教えてくれる、必読の本です!!

今からやろう! ネガティブな口ぐせ直し

よくあるネガティブな口ぐせ。下記の中にも、きっと皆さんが口にする言葉があるはずです。意識してひとつずつ見直すだけでも、その瞬間から気持ちがすーっと晴れるのを実感しますよ。「口ぐせ直し」のコツは、自分の意識を高い位置で保てる言葉に置き換えること。 自然と精神的レベルが上がった気さえしてきます! 是非やってみてください。


また、ポジティブな意識は決して自分に無理をしていることではないということも覚えておいてくださいね。常に気分が上向きであれば、たとえ苦境・逆境にあっても、そんな悪状況に気づくことなく乗り越えていけるもの。人間はそもそも皆幸せになることを目的として生きている動物ですし、そうした活力こそ、本来の自分が持っている魅力を最大限に引き出すパワーになっているのではないでしょうか。

自分の中に秘めた魅力をつぶさないで!

こうありたいと願う自分の理想像と現実のギャップに悩むあまり、自分を卑下してしまうことはよくあること。自分では気づかなかった、または、奥底でまだ眠っているかもしれない自分の魅力が、良くない口ぐせによって封じ込められてしまうなんて、考えただけでももったいないと思いませんか? HAPPYな口ぐせは自然とポジティブなライフスタイルを築き、その人の魅力を最良の状態で引き出してくれるもの。だって、自分自身へのエールであり、活力の源なのですから。口ぐせを直したその瞬間から、年齢知らずの美しさが知らないうちに身についき始めているかもしれません♪

根本ゆみ) 

writer's eyes
今回ご紹介したこの本の中には、自分が選択した行動の結果について、「これでよかったんだ!」と思うことですべてが上手くいく、という解説もあります。何か行動した後で、「あー!ああしておけばよかった・・・」と後悔したり、「もし、あそこでああしていたら・・・」と思うことって、誰でもあること。「これでよかったんだ!」と思うことで自分の意志や心情を認めてあげることも、明日への第一歩に必要なパワーですよね。いつも自信を持って前に進める、そんな自分を“育てて”あげたいものです!



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