今、何かと注目を浴びている「パーソナルトレーナー」。テレビのダイエット番組で、タレントがマンツーマンの指導を受け、短期間で驚くほどスリムに変身したのを見てびっくりした人も多いはず。
でも、こうしたパーソナルトレーナーの仕事は、ダイエット指導だけに限りません。肩こりや腰痛といった、身近な悩みにも応えてくれるのです。 |
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今回訪れたのは、NTV系「ミラクル☆シェイプ」のボディデザイナーとして「芸能人のダイエット請負人」の異名を持つ野口克彦先生のスタジオ。マンツーマンで肩こりを解消するエクササイズを指導してくださるそう。
「一言で肩こりといっても、姿勢の悪さからくる人もいれば、運動不足が原因の人もいます。さらに、姿勢が悪いというのも、筋肉のつき方や骨格のクセなど、その現状は一人ひとり違います。それなのに自己流で運動したり、大人数で同じメニューで運動したりしても、思うような手応えがないばかりか、体を傷めてしまうというリスクも考えられます。ここでは、“その人”の肩こりの原因となりうる体の状態をチェックしたうえで、特に強化したい部分を中心に、全体のバランスをとるようなエクササイズを提案します」
なるほど!!これがオーダーメイド・エクササイズというわけね。
百聞は一見にしかず。さっそくお願いすることに。
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体の状態についてヒアリング
エクササイズといっても、いきなり運動を始めるわけではありません。まず肩こりの状況についてヒアリングを受けます。
「右と左、どちらの方がこってますか?」「肩以外でこりや痛みはありますか?」
「過去にスポーツなどで肩を傷めたことはありますか?」など。
野口先生が持っているのはフィジカルチェックシートといって、体の柔軟性などを客観的にチェックする項目がたくさん並んでいます。クライアントの状態に応じて、項目をピックアップしてヒアリングやチェックを進めていきます。 |
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仰向けになり、筋肉の柔軟性をチェック
ちょっとびっくりしたのは、肩こりなのに、足首のやわらかさからはじまり、脚、股関節・・・と前身を順に確認してくれること。
「例えば脚の筋肉が衰えていると、歩くときに脚がスッスッとスピーディに前へ出ないですよね。そうすると、腰や背中の筋肉がその動きを補おうとして無理な動きをすることがあるのです。その結果、腰痛になったり、その延長で肩こりも起こしたりするんですよ。」
なるほど。体はつながっている(当たり前だけど)、そして筋肉はお互い影響を受けながらバランスを保とうとしている、でもそこにムリがあると、こりや痛みとなってあらわれるというわけね。 |
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バンザイをして、どこまで腕が上がるかチェック
ひどい肩こりだと腕が耳につくまで上がらないそう。私は一応、オッケーかな。
そして鏡の前に立ち・・・ここで衝撃写真。 |
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普段通りに立っているだけなのに、右肩が、右肩が、下がっている・・・!
これが私の姿勢のクセ。「これだけが肩こりの原因とはいいきれませんが、姿勢の乱れは肩こりにつながりやすいです。」(野口先生) |
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子どものころから親に「姿勢が悪い」と注意されていた私。でもそういえば、「良い姿勢」とはナニかは、親も学校も教えてくれなかったような。そこで野口先生にお伺いしてみると・・・
「一般的にいわれる“よい姿勢(理想的な姿勢)”とは、身体を真横から見たときに、背骨の自然なカーブがあり、耳の穴、肩峰(肩の先)、大転子(太腿骨のつけ根の出っ張り)、外踝(外くるぶし)のやや前方が、一直線上にある状態だといわれています。」
おお、これはわかりやすい! みなさんも鏡や人に見てもらってチェックしてみましょう。 |
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さて、いよいよエクササイズ。
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私の下にあるのは適度に硬く弾力性もある「フォームローラー」という直径15cmほどのポール。背骨に沿わせるつもりでまっすぐ乗るのがポイント。
ここでは両足首を左→右→左と動かしています。大切なのは、足首だけを動かすのではなく、骨盤から脚全体をひねるように動かすこと。こうやって、体幹(体の中心)に近いところから動かしてあげると、全体がスムーズに動くようになるそうです。 |
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これは、胸を開くようにして、肩甲骨を背骨に寄せる運動。平らな床の上では難しいけれど、高さがあり丸型のフォームローラーならムリなく、気持ちよく。日ごろのデスクワークで縮こまっている胸から肩口にかけてググーっとストレッチされ、何ていい気分。一方、背中側にある肩甲骨はキューッと寄せられ、まるでたまっているこりの元が絞り出されるような感じ。 |
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フォームローラーを使ったエクササイズの最後は、両手を鎖骨の内側にあて、ひじで円を描くつもりで肩まわし。肩だけじゃなくて肩甲骨も動かして。「これは椅子に座った状態でもできますから、家でも習慣にするといいですよ」(野口先生) |
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次はバランスボールの上に、ひざの角度が90℃になるように座ってエクササイズ。
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この2枚の写真を見比べてください・・・何の運動だと思いますか?
こたえは「骨盤」。そう、腰は体の要。ここの動きが悪いと、体全体の動きが鈍くなり、姿勢の乱れの原因にもなるそうです。骨盤を前に倒したり(写真1)、後ろに倒したり(写真2)。これも椅子や床の上ではやりにくいのですが、ボールなら、コロンコロンと前後の動きを利用して、スムーズに骨盤の運動ができるというわけ。
とはいえ、おっかなびっくりモードの私、今ひとつ動きがギコチナイ? |
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ひざに小さなボールをはさんで下半身を安定させ、上半身を左右にねじる。胸の高さに組んだ腕を下げないように。これによって胸郭(肋骨などの、胸部を覆っている骨格)の動きがよくなるそうです。適度に胸を張るので呼吸が深くなり気持ちが良いし、腕を下げない=肩を適度に緊張させるのでこり解消にもよさそう。 |

エクササイズもいよいよクライマックス。
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足を正面に向けたまま、上半身をひねって、さらに胸から上を倒すという運動。一見複雑そうですが、要はひねって正面を向いた方のわき腹を伸ばすように動くのがポイント。左右交互に10回、15回とゆっくり繰り返すとさすがにきつい! でも続けるほどに大きくねじれるようになるし、はじめのうちは腕を頭に組んだままにしているのが辛かったのですが、だんだん慣れてきて、肩にきちんと力が入って腕を支えている、という実感が持てるように。これって肩の筋力がついてきたということかしら!? |
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約1時間のエクササイズ後、再び鏡の前に立ってびっくり。エクササイズ前と違って、両肩を結ぶ線がほぼまっすぐ。今まで怠けていた筋肉がきちんと働いて、良い姿勢をつくってくれたのかしら、と思いました。
もちろん姿勢の乱れだけでなく、肩がほどよくほぐれて動きもスムーズに。でも振り返ってみれば、この1時間、「肩の運動」はほとんどなかったはず(肩甲骨を動かすエクササイズはあったけど)。それなのにどうして肩こりが軽くなるの?
「それは、肩こりだからといって肩だけが悪者なのではなく、全身の動きが関係しているからなんです。先ほども言いましたが、肩とは関係のなさそうな足首の動きが悪くなっても、それをひざや腰がかばい、その負担が背中や肩までくれば、肩こりとなってあらわれることがあります。慢性的な姿勢の乱れも体の各部分の動きが悪くなるもととなり、肩こりや腰痛などの痛みとなってあらわれやすくなるのです」(野口先生)
そして私の場合は、右肩が下がるという姿勢のクセを直すエクササイズを中心に、先生が組み立ててくださったというわけ。同じ肩こりの人でも、同じ1時間内でも、その人の状態によってまったく別のメニューになる。だからオーダーメイド・エクササイズ。
ちなみに、クライアントの方はどのような目的を持っているのですか? 「ダイエットや腰痛解消、またダンサーで左右の動きの差が気になる、といって来られた方もいます。ダイエットの場合は、スタジオでのエクササイズだけではなく、自宅でのエクササイズや食事面のアドバイスも行っています」(野口先生)
中には腰痛が解消した後も、エクササイズの楽しさにはまって運動不足解消のために通い続けている人もいるそう。 |
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| ■取材協力/ |
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野口克彦先生
平成13年 筑波大学大学院修士課程体育研究科(スポーツ健康科学専攻)修了。中学陸上部から市民ランナーまで幅広くスポーツコンディショニング指導を行なうかたわら、肩こり、腰痛、関節痛等の予防・改善を目的とする運動指導を中心にパーソナルトレーナーとして活動中。著書に『タオル de ストレッチ』『椅子 de ストレッチ』(ともに主婦の友社)がある。
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http://rdp.athlete-web.jp/ |
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writer's eyes
何しろ肩こり歴30年(ってことは小学生のころから!)、しかも大の運動音痴&ずぼらな私。スポーツクラブの集団エアロビ(しかも初心者向け)にもついていけず、疲労感と筋肉痛の思い出ばかり。エクササイズの個人レッスンなんて、大丈夫なのかしら!?と不安でしたが、まったくムリのない、でもしっかりと体を動かしているなあと実感の持てる内容で、あっという間の1時間でした。右肩下がりの姿勢も意識して直したり、仕事の合間に教わったエクササイズをやってみたりと、普段の生活で、肩こりをひどくしないための環境づくりに気を配るきっかけになりました。 |
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